I Can Hear Music

2010 Formula 1 European Grand Prix （今頃）

6月27日に決勝レースが行われたF1第10戦ヨーロッパGP、優勝はレッドブル・ルノーのセバスチャン・ヴェッテルでした。第3戦マレーシア以来となる今季2勝目。2位にはマクラーレンのハミルトン、3位には同じくマクラーレンのバトンが入りました。 ・・・と、今頃書いても全然盛り上がらないんですが（汗）、バレンシアの市街地サーキットで行われたこのGPは、観ている最中もそれほど面白くはなかったですねえ。市街地サーキットで行われるレースの常として、セーフティカーの導入が予想され、実際そのようになったGPでしたが、そのルールの複雑さが、チームとファンを何だか良く分からない状況に陥らせてしまいました。ハミルトンに至っては、セーフティカーを追い抜きペナルティを課せられる始末でした（・・・が、最終的には2位に入り、SC導入の割を食い9位に終わったアロンソの怒りを買うことに）。シューマッハーのメルセデスがピットアウトしようとした時に点いていた赤信号も不可解でしたねえ。

そんな状況下でチームが採った作戦を完璧に遂行し、最終ラップでアロンソとブエミをオーバーテイクして7位に入賞した小林カ可夢偉は見事でした（ザウバーはデ・ラ・ロサも10位に入り今季初のダブルポイント獲得）。コース上でのオーバーテイクは観ている者を熱くさせますね。バレンシアでの小林可夢偉はMVP級の活躍だったと思います。・・・で、裏MVPがウェバーかな。コヴァライネンのロータスに乗り上げて宙を舞ったシーンにはタマゲました（汗）。・・・と言うか、レッドブルのクルマで周回遅れをかわすのに何であそこまで焦るのか僕には分かりません。彼はレース後、“自分とコヴァライネンのブレーキングポイントが違いすぎた”のように言っていましたが、それはチームから速いクルマを与えられているドライバーの驕りだと感じます。スタートに失敗し、その後下位を走行することになった自分の焦りから来るミスであることは明らかなのに・・・。この辺が僕がマーク・ウェバーというドライバーを“超一流”とは思えないところです（偉そう・・・）。でもまあ、あれだけの大クラッシュであったのに、両ドライバーが殆ど無傷であったのは幸運でしたね。レッドブルの2人は一方が見事なスタートを決めたりすると、必ずと言って良いほど他方が焦るんですよねえ。ライバル心剥き出しすぎ・・・で面白い（笑）。

・・・ヨーロッパGPの2週間後にはイギリスGPが行われました。優勝はレッドブルのマーク・ウェバーでした。またチーム内でもめてましたねぇ・・・（笑）。

2010 Formula 1 Canadian Grand Prix （今更）

世界中がサッカーW杯南アフリカ大会に熱狂している間もF1GPは続いていました。って、そんなの当たり前のことですが、僕は連日のサッカー観戦に体力、気力を奪われ、F1関連の記事を書くことが出来ずにいました（汗）。・・・とか何とか苦しい言い訳してますが、W杯が閉幕して既に1ヶ月以上が経ってしまいました。今更そんな言い訳は成り立ちません。単に怠け癖がついたんでしょう。その怠け癖からのリハビリの一環といっては何ですが、F1サーカス御一行が短い夏休みを取っている間に、2010シーズンの中盤戦を振り返っておきたいと思います。物凄～くノンタイムリーな記事になってしまいますが、元々素人が個人的な感想を述べるだけのものなので、大した問題にはなりませんかね（笑）。

6月13日・・・W杯南アフリカ大会開幕3日目ですねぇ・・・日曜に決勝レースが行われたF1第8戦カナダGP、優勝はポールポジションからスタートしたマクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンでした。2位にはチームメイトのジェンソン・バトン、3位にはフェラーリのフェルナンド・アロンソが入り、マクラーレンは前戦トルコに続く1-2フィニッシュを決めました。マクラーレン/ハミルトンは予選でも開幕戦から続いていたレッドブルの連続ポールポジション獲得を阻止し、その結果だけを観ると終始有利にカナダでの戦いを進めていたようにも思えますが、決してそうではなかったですね。予選でのポールポジション奪取も捨て身の作戦を取ってのものでした。予選走行終了時にガス欠する（クルマがコース上でストップする）ことを覚悟で、燃料をギリギリまで少なくする（車重をギリギリまで軽くする）という非常にきわどい作戦を（当然のようにペナルティを受けましたが、罰金だけで済んだのはラッキーだったのでは？）。そんな作戦とモントリオールのサーキットの特性に合った元祖Fダクトの効果/貢献もあって、レース中、ヴェッテルやアロンソにトップの座を明け渡しながらも、結果的には2戦連続優勝を飾ったハミルトンだったのでした（カナダGP終了時点で、ドライバーズランキング1位に浮上）。・・・でも、カナダGPを面白くした一番の要因、影の主役はタイヤでしたね。ブリヂストンの高い技術力を持ってしても、ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットの特殊な路面を問題無く走りきれるタイヤを作るのは難しかったようで、 “もたないタイヤ”がレースを見事に演出してくれました。ズルズルになったタイヤで走るF1は何と凄みがあって面白いんでしょう。BSナイスアシスト！

・・・カナダGPの2週間後には、バレンシアの市街地サーキットでヨーロッパGPが行われました。優勝はレッドブル・ルノーのヴェテルでした（笑）。

2010 Formula 1 Turkish Grand Prix

F1第７戦トルコGP、優勝は2008年のワールドチャンピオン、マクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンでした。今シーズン初勝利。2位は同じくマクラーレンのジェンソン・バトン、3戦連続のポールポジションからスタートし、3連勝を狙ったレッドブル ・ルノーのマーク・ウェバーは3位に終わりました。レッドブルのクルマが依然最速であるのは変わりませんが（シーズン開幕以来ポールポジション独占）、マクラーレンが急速にその差を縮めてきましたね（フェラーリはどうしたんだ？）。トルコではレッドブルとマクラーレンの4台で激しいトップ争いをしていました。そして最終的にトップチェッカーを受けたのがハミルトンだったのでした。・・・ただしこれはレッドブルの2人による“まさかの同士討ち”が生んだ結果で、勝ったハミルトンも“それほど喜びを感じない勝利”と呼ぶものです。今回のトルコで速いクルマに乗っていた4人は凄い意地の張り合いをしていましたよね。レース後発表されたコメントを読むと、レース終盤、同一チームのクルマに生じたスピード差は燃費走行をしていたか否かという違いによるものだったらしいですが（チームはもう少しきちんと指示しないと・・・）、終始繰り広げられていた上位4台の争いを観て、F1ドライバーが如何に負けず嫌いな人種であるかが改めて分かりました（バトンがハミルトンを抜いたのには驚いた）。

・・・たった今“チームはきちんと指示を”なんてことを書きましたが、やはりレッドブルの2台、トップ走行中のウェバーと2位ヴェッテルの接触は面白かったですね（笑）。トルコGPのハイライトは間違いなくあれでしょう。レース後、“こういうことも起きるもの”（ヴェッテル） “意見の違いはあるかもしれないが、お互い大人だから大丈夫”
（ウェバー） といったコメントを発表してはいるものの、あれが確執に繋がらないワケが無い。クルマを降りた後に頭の横で人差し指を回して“イカレてる”というジェスチャーを（2回も）したヴェッテルの怒りが簡単に収まるワケが無い。僕は“どっちもどっちかな”と思いますけど、若いヴェッテルは相当フラストレーションが溜まっているんでしょう。昨年のランキング2位より上・・・チャンピオンを現実的な目標に、チームのエースとして自信満々で臨んだシーズンであった筈なのに、開幕してみれば何故か自分のクルマにトラブル頻発で（今回も予選Q3でトラブル発生）、チームメイトにリードを許している訳ですからねえ。面白くなくて当然。多少強引ではあってもあそこで仕掛けて当然。もっとやって（笑）。RB6に対抗出来るクルマがマクラーレンのMP4-25以外に無い今の状況下では、チーム内バトルを激化させることがシーズンの盛り上がりに繋がりますからね。レッドブルの2人とマクラーレンの2人にはこれからもバチバチ火花散らせて欲しいです。て言うか、他のチームも頑張れよ。意地見せてくれよ（こんなセリフ、去年も言ってたような・・・）。

生中継を観るのはちょっと・・・いや、かなり辛い（汗）、北米に舞台を移すカナダGPは6月11日開幕です。

2010 Formula 1 Monaco Grand Prix

F1第6戦モナコGP、優勝はレッドブル・ルノーのマーク・ウェバーでした。第5戦スペインに続く今季2度目のポール・トゥ・ウィン。2位にはチームメイトのセバスチャン・ヴェッテルが入り、レッドブルチームは今季2度目の1-2フィニッシュ。3位はルノーのロバート・クビカ、4位フェラーリのフェリペ・マッサ・・・と続きます。やはりレッドブルは強かったですね。ダウンフォースの発生量もメカニカルグリップの高さも頭ひとつ抜けていると言われるRB6にトラブルも発生しないとなると、他のチームはちょっと付け入る隙がありません（モナコの予選ではクビカが魅せてくれましたが）。それに加えてマーク・ウェバーが好調です。昨シーズンからチームメイトとして若いヴェッテルが加入するや否や、レッドブルは“ヴェッテルのチーム”と呼ばれるようになっていましたが、2010シーズンのヨーロッパラウンドが始まるとヴェッテルを予選/決勝ともに圧倒し2連勝、一躍ポイントリーダーに踊り出ました。“あのヴェッテル”を2戦連続でアウトクォリファイした上に、セーフティカー4度導入、完走12台という荒れたモナコをノーミスで走りきっての優勝ですから大したもんです（今回もテレビ画面に映ることは少なかったですが・笑）。“F1参戦132戦目の初優勝”という余りありがたくない記録（？）を持つ遅咲きのオーストラリア人もついに目覚めちゃいましたかね。


・・・目覚めたと言えばメルセデスからF1復帰のミハエル・シューマッハー、彼も明らかに目覚めてきましたね。予選では若いチームメイトに遅れをとりましたが、スタートで彼をかわすと終始先行、レース中のラップ（ベスト）タイムでもロズベルグを上回りました。そして何と言っても最終周のオーバーテイク。レース最終盤に4度目のセーフティカーが導入され、殆どのチームとドライバーがそのままの隊列でレースが終了するものと考えていた訳ですが、ロス・ブラウンとシューマッハーは違いました（解説していた片山右京も）。セーフティカーが戻ってからスタート/フィニッシュラインまでのほんのわずかな距離でも、前を行くクルマをオーバーテイクしようと狙っていたんですねえ。アロンソ、見事に抜かれました（笑）。ピットレーン入り口で強引にチームメイトのマッサをかわした前歴もある彼にしては隙ありすぎ。このオーバーテイクは審議の対象となり、結局（かつてのライバル、デイモン・ヒルを含む）モナコGPのスチュワードにより、20秒加算のペナルティが課された（ポイント圏外の12位フィニッシュとなった）訳ですが、僕はこのシューマッハーの非紳士的行為（笑）を見て、彼の覚醒を確信しました（て言うか、このシーンが一番面白かった）。3年のブランクを経てF1に復帰した40過ぎのドライバーが、ここまでするなんて凄すぎます（汗）。シーズン序盤の彼の走りを見て、“もう凄くなくなった？”みたいに考えてしまったドライバーも居たと思うんですが（実際に彼と戦いを繰り広げていたドライバーは違ったようですが）、今回彼が見せた執念を目の当たりにして、“やっぱり怖い、侮れない”と思い直したのではないでしょうか（個人的には昨日のシューマッハーのオーバーテイクは合法、ありだと思います）。今シーズンはチーム内での争いが面白いですね。


第6戦トルコGPは5月28日開幕です。最近どうも影が薄いマッサはシューマッハーと組んでいた頃のような強さを見せられるんでしょうか？

・・・えっ？バラック（シューマッハーとはマイケル繋がり）W杯欠場？！特別好きな選手じゃないけど、何か可哀相だ・・・。

2010 Formula 1 Spanish Grand Prix

F1ヨーロッパラウンド開幕戦スペインGP、優勝はポールポジションからスタートしたレッドブル・ルノーのマーク・ウェバーでした。今シーズン初勝利。2位にフェラーリのフェルナンド・アロンソ、3位レッドブル/セバスチャン・ヴェッテル・・・と続きます（結果的にはこうなりますが、残り2周まで2位の座はマクラーレン/ルイス・ハミルトンのものでした）。今回のウェバーは予選から強かったですねえ。完全ドライで行われた決勝レース（雨の影響をまったく受けなかったのは開幕戦以来ですね）でも、スタートしてから一度もトップの座を譲らず、2位に20秒以上の差をつける圧勝。チームメイトのヴェッテルがマシンバランスに苦しんでいる（それに加えて終盤にはブレーキにトラブルを抱えた）状態では彼のペースについて行けるドライバーは居らず、カーナンバー6のクルマはテレビ画面に余り登場してこなくなる程でした。・・・う～ん、レッドブルのクルマ速いですねえ。予選では殆ど敵なし状態。信頼性の低さが他のチームや特別レッドブルを応援している訳ではないファン（僕も含みます）にとって救いです（笑）。他のチームも、もう少し予選の速さを追及してくれないと面白くないですよね～。“トラブルさえ起きなければレッドブルのポール ・トゥ・ウィン、連戦連勝！”という状況だけは避けて欲しいです。でもまあ、かなり良い確率で壊れてくれているRB6なので、ニューウェイにはもっと速さを追求して行ってもらいたいと思います（笑）。

・・・3月にシーズンが開幕して初めて各車に大きなアップデートが施されたスペインGPでもありましたが、それを最も有効に活かしたドライバーがメルセデスのミハエル ・シューマッハーだったのではないでしょうか（最も大きくクルマを変えてきたのがメルセデスという言い方も出来ますが）。アンダーステアを解消する為にホイールベースまで（フロントウィングの位置も）変更されたというMGP W01は、これまでよりも確実にシューマッハーの好みに合ってきたようで、シューマッハーは今シーズン初めてフリー走行、予選、決勝、すべてのセッションで若いチームメイトを上回り、F1復帰後最高位となる4位を獲得しました。自分より2周あとにピットストップを行いコースに戻ったバトンを（かなり強引に）抜いて行った光景に、往年の鋭さを感じた人も多かったのではないでしょうか。・・・バトンも“僕が引かなかったら多分クラッシュしていた”とか言ってるようでは甘いですよね。相手は“あのシューマッハー”なんだし、自分はディフェンディングチャンピオンなんだから。結局レースが終わるまでシューマッハーに抑えきられましたからねえ。自分の方が速いクルマを持っているに拘わらず（クラッチトラブルも抱えていたらしいですが）。メルセデスのクルマはまだ勝てるレベルにはないと思いますが、中国GPで一旦ストップしたかに見えたシューマッハーの進化（元々持っていたものを取り戻すのにこの言葉を使うのは違和感がありますが・・・）は、シーズン序盤よりも勢いを増して再び進み出したように思います。チームに自分好みをクルマを作らせるのもやはりドライバー力ですよね。

第6戦モナコGPは今週木曜開幕です。元祖モナコマイスター、グラハム・ヒルに並ぶモナコ5勝、ミハエル・シューマッハーの更なる復活は見られるんでしょうか？！・・・やっぱレッドブルが速いんだろうなあ。あとハミルトンと。

2010 Formula 1 Chinese Grand Prix

そして中国GP・・・

F1第4戦中国GP、優勝はマクラーレン・メルセデスのカーナンバー1、ジェンソン・バトンでした。第2戦オーストラリアと同じく雨のレースを制し今季2勝目（4レースを終えてポイントリーダーに浮上）。いち早くドライタイヤに履き替えたオーストラリアとは逆に、レース序盤のウェットコンディションをドライタイヤで乗り切るという判断が見事に当たりました。・・・失礼を承知で言うと、バトンって、レースの流れを読む力に長けていたんですねえ。そんな風に思ったこと無かったな・・・。彼の初優勝も雨絡みのレースでしたが、ウェットコンディションでスピン/コースアウトというシーンも結構記憶にあるので、今シーズンの雨のレースを2戦とも制したことにちょっと驚いてます。この2レースを観ている限りでは“レインマイスター”と呼べそうな感じですよね。バトンのこの好調さ、彼をチームメイトに迎えたハミルトンも（一応1-2フィニッシュを果たしたものの）心中穏やかではないと思います。・・・ただまあ、個人的に観ていて面白いのはどちらかと言えば、やはりハミルトンなんですよね。タイヤが傷むのを承知で（？）飛ばしに飛ばすハミルトンの方が昔ながらの“レーサー魂”を感じさせるんですねえ。前のクルマに追いついて追い越したけど、タイヤが傷んだのでやむなくピットイン、ピットアウトしてまた追いつきました～みたいなハミルトンの方がこちらを楽しませてくれます（笑）。今回のヴェッテルとのピットレーンバトルも面白かったですね。2人とも明らかにやりすぎで、ペナルティを課されなかったのが不思議な位ですが。あれ、どう考えても危ないって（汗）。・・・そんな若い2人、お互いに自分こそが最速だと思っている“レーサー”ハミルトンやヴェッテルに較べると、バトンはスルスルスル～っと勝っちゃうんですよね。通好みの走りとでも言うんでしょうか。彼がチャンピオンに相応しい優れたドライバーであることに疑問の余地はありませんが、どうも盛り上がらない勝ち方をしてくれるな・・・と個人的には思います（笑）。でもホント巧い。

・・・上海で他に目立ったことと言えば、ミハエル・シューマッハー41歳の不調さがあります。かつてはそれこそレインマイスターの称号も欲しいままにした彼ですが、今回の雨のレースでは（と言うより予選から）まったく良い所がなく、ルーキーにあっさりとオーバーテイクされ、フジテレビのアナウンサーにまでナメられてしまいました。3年のブランクは彼と周りの人間が想像していたものよりはるかに大きかったみたいですね（ロズベルグとの予選タイム差0.7秒ってどうしちゃったんでしょう？）。でも、僕は彼をあなどってはいません。彼にはこれまでに信じられないような走りを何度も見せられていますから。ヨーロッパラウンドから投入されるという重量配分を大幅に変更したMGP W01に期待してます。シューマッハー共々（笑）。頑張れ41歳！・・・とか言われなくても努力してるんだろうなあ、誰よりも負けず嫌いな彼のことだから。

ヨーロッパラウンド開幕戦、第5戦スペインGPは5月7日開幕です。

2010 Formula 1 Malaysian Grand Prix

またしても間が空いてしまいました・・・。3週間も前に行われたレースについて今更書くのもどうかと思いますが（汗）、やっぱり書いておきたいと思います。物凄くいい加減なブログなのに、妙なところがキッチリしててすみません。幸い（？）2010年のF1はシーズン序盤のフライアウェイ4戦を終えたところで、次のレースまではまだ2週間あるので、その間に何とか追いついておきたいと思います。まずはマレーシアGPから・・・

・・・4月4日に決勝レースが行われたF1第3戦マレーシアGP、優勝は開幕からの2レースの大半をリードしておきながら、マシントラブルにより勝てていなかったレッドブルのセバスチャン・ヴェッテルでした。この日のヴェッテルはスタートから気合が入っていましたね。3番グリッドからメルセデスのロズベルグ、チームメイトでポールポジションのウェバーをかわしトップに立つと、飛ばしに飛ばして“3度目の正直”の優勝を果たしました。ドライレースでのRB6とヴェッテルの組み合わせはちょっと手がつけられない速さです（クルマが壊れなければという註釈がつきますが）。・・・今年のマレーシアGPは大方の予想に反して雨が来なかったんですよねえ。となると、速いクルマがそのまま逃げ切ってお終い、何か盛り上がりに欠けたなぁ・・・みたいな展開になりそうなものですが、今回は予選で降った雨（とトップチームの判断ミス）のおかげで、上位3台の後ろでは終始激しいバトルが繰り広げられていました。自分達が持っていた気象データを過信しすぎたフェラーリとマクラーレンが大ポカをやってくれたおかげで、殆どリバースグリッドのようになってましたからねえ。まあ、面白いレースを観られればそういったミスも大歓迎なんですが（笑）、面白いレース展開になったのは、ここまですべて（もうとっくに終わってるから先に書きますけど、第4戦の中国GPもそうでした）不安定な天候が絡んだおかげというのは“ちょっと何だかな”という気もします。この先、予選からも完全なドライで面白いレースを観ることは出来るんでしょうか？とりあえずシューマッハーにはもっと頑張ってもらわんと・・・。

第4戦中国GPは4月18日に決勝レースが行われました。雨でした。

2010 Formula 1 Australian Grand Prix

F1第2戦オーストラリアGP、優勝は今シーズンからマクラーレンに移籍した2009年ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンでした。2位にはこれまた移籍組、ルノー/ロバート・クビカ、3位にはフェラーリのフェリペ・マッサが入り、開幕戦優勝者フェルナンド・アロンソは4位、2戦連続のポールポジションからスタートしたセバスチャン・ヴェッテルはまたしてもマシントラブルに見舞われ今回はリタイアという結果に終わりました。・・・ルールが大きく変わった開幕戦は“何なんだこの退屈なレースは？今年はオーバーテイクなんて期待出来ないのか？”と悪評タラタラでしたが、第2戦はスタート時に振っていた雨がドラマチックなレースを演出してくれました。路面が濡れているだけでこんなに面白くなるのなら、どのGP、どこのサーキットでも雨を期待したいものです。・・・それはまあ冗談として、いち早くレインタイヤからドライタイヤに履き替えたバトンの判断は見事でしたね。レース後、本人も語ったように、ドライタイヤに履き替えた直後はコースアウトもして、“あ～あ、早まったな・・・”ってな展開でしたが、グリップを取り戻してからの走り、タイヤを労わりながらの走りは素晴らしかったです。ああいった展開のレースでこそ、彼のスムーズな走りが生きてくるんでしょう。すみません、バトンをちょっと見くびってました。

“あぁ、やっぱり彼はワールドチャンピオンなんだ・・・ナメててすみません（汗）”と思わせたバトンも素晴らしかったですが、2位表彰台を獲得したクビカも素晴らしかったですね。あれは完全にドライバーの力で得た表彰台でしょう。彼のようなドライバーは、もっと速いクルマに乗ってもらいたいですね（今年のルノーのクルマが極端に悪い訳ではないけど）。スタート直後に他車と接触しスピンした後、猛烈な追い上げを見せ、最終的には4位を獲得したアロンソもやはり凄い。チャンピオンになる為には何が必要か熟知してます。・・・成績がパッとしなかったドライバーにも触れておくと、セバスチャン・ヴェッテルの場合、彼に悪いところは見当たりませんが（間違いなく今一番速いドライバーですね）、その走りにクルマの信頼性がついてきていないのが辛いです（今回もトラブルの原因を特定出来ていないようですが・・・当初伝えられていたブレーキトラブルや単純なホイール装着ミスではなかった模様・・・）。フロントロウからスタートした地元GPを9位で終えたウェバーの走りも含め、いくら速いクルマを持っていても、ああいったレースを続けているようではレッドブルのチャンピオン獲得はまだまだ難しいと思います（まだ2戦終えただけですが）。

・・・そしてもう1人、F1界の救世主となるべく（？）大きな期待を受け復帰したシューマッハーは、今回も予選、決勝共に若いチームメイトを上回れず、メディアから “報酬に見合った走りをしていない”“走り方を忘れたようだ”と、散々叩かれているようですが、僕は結構戻してきていると思います。スタート直後の接触により最後尾まで落ちた後は“らしくない”走りに終始したようにも見えましたが、予選でのロズベルグとのタイム差も急速に詰めてきている（3回行われたフリー走行のうち2回でロズベルグを上回った）し、予選終了後に見せた振る舞い（↑）が、いかにも“らしくなってきた” のではないかと！まだ赤いクルマのコクピットに収まったままのアロンソに“お前、俺がアタックラップ中だと知らなかったのかよ？わざと邪魔したんじゃないだろうな？と訊ねたと伝えられるその姿がいかにもシューマッハーらしいじゃないですか。何て自分勝手な奴なんだ（笑）。メチャメチャ言いがかり。彼がこういった“俺様ぶり”を取り戻してきたならば、完全復活の日も近いんじゃないかと思います（希望的観測）。

第2戦に続き夕刻スタートで今年もスコール必至（汗）、第3戦マレーシアGPは今週金曜開幕です。

2010 Formula 1 Bahrain Grand Prix

2010F1開幕戦バーレーンGP、優勝はフェラーリのフェルナンド・アロンソでした。アロンソはフェラーリ移籍後初のレースで幸先良く勝利、2位には昨年のハンガリーGPで負った大怪我から復帰したフェリペ・マッサが入り、昨シーズンの選手権争いを途中で投げ出してまで今シーズンの派遣奪還に賭けていたフェラーリは最高の形で2010シーズンをスタートしました。3位にはマクラーレンのルイス・ハミルトン、他を圧倒する速さで予選1位を獲得していたレッドブルのセバスチャン・ヴェッテルは、レースのおよそ3分の2をリードしたものの、マシントラブル（当初はエキゾーストパイプのトラブルと思われていましたが、後にチームがスパークプラグが原因だったと発表 ・・・そしてここに来て、マクラーレンのロン・デニスが“ヴェッテルの失速は燃料不足によるもの”と推測、個人的にはこれであって欲しい・笑）によって後退、4位入賞に終わりました。

3年のブランクを経て古巣メルセデスからF1に復帰したミハエル・シューマッハーは予選7位、決勝6位とまずまずの結果・・・と見るか、物足りない結果と見るか、世間の意見は分かれると思いますが、“まずはこんなもんだろうな”というのが僕の意見です。彼に超人的な活躍を期待してしまう気持ちも良～く分かりますが、3年というブランクを考えれば（彼の場合、41歳という年齢は余り関係無いような気がする・・・）まずはこれでOKなんじゃないでしょうか。フリー走行、予選、決勝を通して一度もチームメイトのロズベルグを上回れなかったとは言え、その差は僅かだったし、決勝レースの後半に抑えていたドライバーは現チャンピオンのジェンソン・バトンと現時点での最速マシンに乗るマーク・ウェバーであったという事実は、ミハエル・シューマッハーというドライバーが未だ競争力を持ち、現代のF1GPでやって行ける（チャンピオン争いにすら絡める）ことの証明だと思います。彼の復帰戦を絶賛したニキ・ラウダが言う“以前と同じレベルに戻るのに必要な3レース”以降が楽しみです。

・・・そんな感じの開幕戦でしたが、“4人のチャンピオン経験者（しかもそのうち1人はシューマッハー）が参戦し、強そうなチーム/勝てそうなクルマが4チーム/8台あると予想される2010シーズンは面白いに違いない！（去年があれだっただけに）”と開幕前から期待が膨れ上がっていた割に、蓋を開けてみると、今年から復活した無給油レースはもひとつ面白みに欠けてましたね。・・・て言うか、やっぱりレース序盤が（クルマが重くて）速くなくて、迫力に欠けました。まあ、レース規則が変わった初戦ということもあり、どのチーム/ドライバーもちょっと大事に行き過ぎてたみたいな面もあったんじゃないですかね。今シーズンがこのままの展開で推移するとは思えないし、何人かのチーム関係者が主張する早急なルール変更が必要とも思えませんが（あと数戦見てみないと・・・）、ヨーロッパラウンドに入っても今回のようなダルな展開が続くようであれば、その時は思い切り良くルールを変えて頂きたい。よろしく頼む、ジャン・トッド。

・・・第2戦オーストラリアGP（昨シーズンから夕刻スタートになったんでしたね）は今週金曜26日開幕です。

2010 Formula 1

何だそのナヨナヨした歌は？！ジョーン・ジェット姐さんに気合入れてもらってこい！ ・・・と言うことで、長いようで短かったオフシーズンを終え、今週金曜から新たなシーズンが開幕するF1ですが、今年も一応これやっておきましょうかね。F1開幕予想。 ・・・と書いてはみたものの、このところ外しに外しっぱなしなので（汗）、今年は開幕予想は止めて、開幕展望（のようなもの）にしたいと思います。・・・ってかアレでしたね、2009シーズンの最終戦について書かずにいたんでしたね。それも一応書いておきましょうか。F1初のトワイライトレースとして開催された2009F1最終戦アブダビGP、優勝はレッドブル・ルノーのセバスチャン・ヴェッテルでした。2位にはチームメイトのマーク・ウェバーが入り、レッドブルはシーズン4度目の1-2フィニッシュを達成、2009年の最速マシンはRB5であったことを証明しました。トヨタ（懐かしいですねぇ ・・・）の日本人ドライバー小林可夢偉は参戦2戦目にして6位入賞、見事初ポイントを獲得しました。めでたしめでたし。って、それだけかーい！はい、それだけです。

・・・2009シーズンにもけじめをつけてすっきりしたところで、話を2010シーズンに戻しましょう。今シーズンのF1で最も大きな話題となっているのは、やはり7度のF1ワールドチャンピオン、ミハエル・シューマッハーが古巣メルセデスからカムバックすることでしょう。彼の復帰はNHKのニュースでも（“皇帝”という見出し付きで）取り上げられた位ですからね。それだけ見ても、ミハエル・シューマッハーというドライバーが如何にビッグネームであるか分かろうかというものです。今年41歳になった彼がすっかり若返った今のF1でどれだけやってくれるのか非常に興味深いところですが、個人的にはメチャメチャやってくれると思います（クルマをぶつけたり、“コクピットが窮屈だからやっぱり止めます”と言ったりするという意味ではない）。と言うか、富も名声も有り余るほど得た彼が、ただの退屈しのぎにカムバックする筈ない、異常なほど負けず嫌いな彼が勝算なしに参戦してくる筈ないと思ってますから。実際、これまで行われたテストでは同じ条件でのドライブはないものの、（予選の速さには定評のある）若いチームメイトのロズベルグと遜色のないタイムを出してますからね。3年のブランクがあったにも拘わらず。これでは期待するなと言う方が無理ですよね。7度のチャンピオンであろうとまるで遠慮せずに向かってくるであろう若いドライバーとシューマッハーの戦いが今から楽しみです（メルセデスに加入と言うことで、ベネトン時代に使っていたドイツ国旗カラーのヘルメットに戻してくるのか？とも想像していたんですが、赤のままでしたね）。・・・そう言えば、セナの名前もF1に戻ってくるんですねえ。セナ VS シューマッハー！・・・はまだ無いだろうな、いくら何でも。

シューマッハーの復帰、アロンソのフェラーリ加入、バトンのメルセデス移籍・・・と、ドライバー的には大きな変化があって色々楽しめそうな今シーズンですが、クルマはどれも似た印象を持ちました。て言うか、殆どのクルマが多かれ少なかれレッドブル化してます（最後発のヒスパニックレーシングのクルマを最初に目にした時、“新参チームにしては結構まとまってるな・・・”なんて思ったんですが、良く観りゃ・・・いや良く観なくても、レッドブル昨年型のフロントセクションとブラウンGP昨年型のリアセクションをくっつけただけと分かりました。めっちゃ安易・笑）。そんな中、レッドブル/エイドリアン・ニューウェイからの影響はそれほど感じさせないマクラーレンの新車は個性的でカッコ良いですね。独自路線を行くああいうクルマが当たればメチャメチャ速いと思います（ルノーやロータスも独自路線行ってますが・・・）。ただ、冬のテストの結果を見た限りでは何も分からないんですよねえ。ドライバーやチーム関係者も言っているように、今年はテスト中の燃料搭載量が余りにも謎だったので。・・・でもまあ、ブラウンGP/バトンが序盤を快走し、そのままチャンピオンを獲得してしまった昨シーズンのような展開にはならない気がします。チーム内バトル、ドライバーの主導権争いも激化しそうですよね。“勝てるチームがいくつもあって、勝てるドライバーはその2倍居る”これこそこのスポーツが本来あるべき健全な姿だと思います。どのチーム、どのドライバーにも頑張って欲しいですが、僕はとりあえずシューマッハーとクビカに注目ですね～。ルノーのクルマ、如何にもフランス車って感じだし（笑）。