既に2週間が過ぎようとしていますが、
ルーファス・ウェインライトのコンサートの翌日、1月24日木曜は、
スザンヌ・ヴェガを観てきました。会場は前日と同じく、東京国際フォーラム・ホールC・・・と言うことで、ノンタイムリーにも程があるLIVEレポート第2弾です(汗)。・・・“2日続けてのコンサート、しかも会場まで同じってどうなのよ?前の日に観たコンサートの余韻に浸る間もないじゃないか”とかそんな風に思う人が居るかもしれないし、僕としても多少はそういう気持ちがありましたが、外国人アーティストのコンサートを観るには結構な手間が掛かる(基本的には東京まで行かなければならない)土地に住んでいる者としては、今回のように1粒で2度美味しい的なスケジュールはやっぱり歓迎です。助かります。ウドーさん、ありがとう。次からもこの調子でお願いします。“次から”っていつからなのか良く分かりませんが。・・・って、いきなり話が逸れてますが、非常に良かったルーファスのコンサートの翌日に観た、スザンヌ・ヴェガのコンサートもグーでした。ミラーボールもグルグル回ってエンターテインメントの要素も多々感じられた前日とはまったく趣の異なるコンサートでしたけど、こちらも素晴らしく良かったです。じーん・・・と来ました。
東京国際フォーラム・ホールC、ホールCとは言えども、3階席まであって、座席数は約1500という立派なホールですが、音も良いし、ホントに雰囲気の良い会場ですね。この日のコンサートは3階席には空席も目立っていましたが、大阪、名古屋がクラブギグだったことを考えれば、上々の入りと言えるのではないでしょうか。それに、“そこに居るのは熱心なファンばかり”みたいな雰囲気を持つコンサートは、得てして盛り上がるものなんですよね(そう言う僕は、彼女のLIVEを観るのは今回が初めてで、熱心なファンとは言えないんですけど・汗)。この日も盛り上がってましたよ。傍目からは分からない程地味に(笑)。いやホント、コンサート終盤に、スザンヌ・ヴェガが“静かに敬意を持って聴いてくれてありがとう”という冗談交じりの(?)挨拶をしたぐらい静かな客席でしたが、あの日あの会場に居た人達は、皆満足して帰路についたのではないでしょうか。・・・と、最初に結論を書いてしまいましたが、3年ぶりとなる今回の来日は、昨年リリースされたアルバム
“Beauty & Crime”に伴うワールドツアーの一環として行われたもので、“えっ、スザンヌ・ヴェガ来日?何か突然・・・”みたいな感想を持ってしまった前回の来日とは少々雰囲気が違います。・・・雰囲気が違うと言えば、ステージに現れたスザンヌ・ヴェガの姿は、最新アルバムのタイトルを意識したかのような非常にドレスアップしたもので(実際にMCでもそのようなこと・・・“こんなにドレスアップした私を観られるのはこのツアーが最後でしょうね”とか言ってましたが)、そんな彼女と目が合った時はドキドキしてしまいました。これを読んだ人から一斉に“お前、それ妄想だろう”と言われそうなんですが(笑)、ホントに目が合ったんですよ。僕の席は3列目だったんですけど。いやもう、色も白くてねぇ・・・。黒のワンピースから真っ白い左肩がバーン!(上写真参照)ですよ。 “大人の女、スザンヌ・ヴェガ”の魅力に僕は参ってしまったのでした。って、お前、少しは音楽の話しろ!>BoosterMania
・・・はい、すみません、します。でももう夜も更けてきたので、続きはまたあとで書きたいと思います。ノンタイムリーなだけでなく、余りにも余りないい加減さに自分でも可笑しくなってきました(笑)。真面目な音楽ファンの皆さん、すみません。おやすみなさい。今日の日はさようなら。
・・・と言うことで、ここからは追記です。
・・・場内が暗転して、まずは上の写真の衣装+帽子のスザンヌ・ヴェガがテージに登場、そしてそのまま独りで歌い始めました。オープニングナンバーは、アカペラの
“Tom's Diner”、I am sitting in the morning♪という呟くようなフレーズで始まる(日本のCMにも使われた)あの曲です。彼女が独りで歌っている間に、バンドのメンバーが1人ずつ現れて、2曲目の
“Marlene On The Wall”からステージが本格的にスタートしました。前途したように、今回のツアーは昨年リリースされたNEWアルバムに伴うものですが、コンサートの冒頭でスザンヌ・ヴェガが“今日は新しい曲も古い曲も演る”と言ったように、選曲的には“Best of Suzanne Vega” という感じのものでした。これは“彼女のLIVEを観るのは今回が初めて”という僕のような者にとって非常にありがたかったですね(そうは言っても、やはりNEWアルバムからの曲は沢山・・・セットリストを確認してみたら7曲・・・全収録曲の半分以上演ってましたが)。彼女のアルバムには割と凝った音作りが成されたものもあるので、その辺の曲をステージで演る場合は、アルバムとはまた違ったアレンジと演奏が必要になりますが、女性キーボディストを含む4人編成のバンドは、それも上手くこなしていました。こういう部分は前日に観たルーファス・ウェインライトのコンサート/バンドとも通じるものを感じましたが(コンサートの後で知ったんですが、現在のルーファスバンドのギタリストは、スザンヌ・ヴェガのバンドでも弾いていたんだそうです)、時にはダンスまで披露して、ルーファスのエンターテインメントショーの大事なパーツにも変身したりするルーファスバンドの面々に較べると、“非常に大人なミュージシャン” であると感じました(ルーファスバンドのメンバーが子供っぽいと言っている訳ではない)。どのメンバーも決してでしゃばらずに、シンプルで的を射た演奏をするんです。その中でも特に印象的だったのがギタリスト(ベーシストも目立ってましたけど)・・・これはまあ、僕もギターを弾くからというのが多分にありますが・・・この人のギターも非常に大人で良かったです。PRSのセミホロウモデルを使っていたんですけど、このギター、恐らくピエゾPUも付いているもので(ギタリストの立ち位置とは反対方向の席だったので、ハッキリとは確認出来ず)、エレキ1本でアコースティックギターのような音もフォローしていたんです。・・・セミホロウでアコースティックギターの音をフォロー、何か面白いです(笑)。すみません、話逸れました(汗)。エフェクターもセンス良く使って(そう言えば、両日共、ギタリストは
EBow使っていたような?これもハッキリとは確認出来ず・・・)、1本のエレキで多彩な音を出していた、このギタリストのプレイは中々のものでした。
・・・すみません、この記事、いつになったら完成するんでしょうか?まるで終わりが見えないんですけど(汗)。とりあえず今日はここまでにしよう・・・。再見。
そして更に追記なんですけど・・・。
・・・そんな大人のバンドをバックに洒落たアレンジの曲を聴かすと共に、曲によってはギターの弾き語り、または彼女のギターとベースをバックにしみじみと歌うスザンヌでしたが、この人も曲の合間は結構喋ります。・・・と言っても、ルーファスのように “お喋り”をしている訳ではなく、曲について真面目に語るんですが。その曲が出来た経緯や曲にまつわる色んなことを。日本語も喋ってましたよ。“キリンビールクダサイ”って(笑)。この辺はやはり、社会派のシンガー・ソングライターでもある彼女の生真面目さが表れる場面だと思います(キリンビールは置いといて)。でもまあ、歳を重ねてきた余裕から来るのか、割と冗談交じりのMCでもありましたけどね。・・・歌の方はどうだったかと言うと、彼女の場合、元々歌の上手さで勝負するタイプではないし、ましてや凄い声量を誇る訳でもありませんが、自作の曲を歌うその声には凄い存在感と説得力がありました。それがあるからこそ、80年代のデビューから長年第一線で活動出来ているんでしょうね。・・・フルバンドをバックにした歌に弾き語りや “準弾き語り”を交えながら新旧取り混ぜた曲を演奏して行って、コンサートもクライマックスに近づきます(明らかに端折ってます・笑)。MTV時代、'87年のヒット曲
“Luka”、そしてオープニングナンバーでもあった
“Tom's Diner”を今度はフルバンドバージョンで演奏して本編は終わり・・・、客席からの拍手は熱かったです。1回目のアンコールでは、NEWアルバムからの
“Zephyr & I”と
“The Queen & The Soldier”という、これまた新旧取り混ぜた組み合わせ。そして、2度目のアンコール(こちらも新しい曲
“Bound”とそうでもない曲
“Rosemary”の組み合わせ)に応えて出てきた彼女が面白かった。僕の席からはステージ袖の様子も窺えたんですが、アンコールの拍手が鳴っている間、スザンヌ・ヴェガがステージ袖でハイヒールを脱いでいたんです。“あ、このまま引っ込んでしまうのかな?”とも思ったんですけど、彼女はそこから素足でステージに戻ってきたんです。そしてマイクに近づくと、“ヒールは脱いできちゃった、あれこそまさにBeauty & Crimeね、犯罪的だし苦痛”とか言ってました。まあ、スザンヌ・ヴェガがそう言っただけでは大して面白くもないんですけど、その前日に“コンサートのラストでハイヒールを履く男性”というのを観ているので、妙に可笑しかったんですよね。“逆じゃん・・・”みたいな感じで(笑)。 ・・・で、1日違いで行われた2人の東京公演、会場が同じであればプロモーターも同じ、更には両者とも日本ツアー終了後は揃ってオーストラリアツアーへ・・・ということだったので、“最後にひょっとして・・・”という微かな期待が僕の中にあったりしたんですが、それ(共演)は残念ながら実現しませんでした。それでもやはり、お互いのことは意識していたようで、スザンヌ・ヴェガはルーファスの大阪公演を観に行ったりしたらしいです(オーストラリアでも観に行った模様)。・・・この2人の音楽、一聴するとかなり異なるようですが、今回2日続けてコンサートを観て、共通する部分も感じました。それはストーリーテラーとしての部分です。その曲の中の登場人物に成りきって歌う人と、少し客観的な視点からクールに歌う人の違いはありますが(あくまでも僕の中のイメージ的にですけどね)、2人とも非常に優れたストーリーテラーであると思います。・・・と、そんなことを2つのコンサートを観終えた時に考えたのでした。
・・・それじゃ、最後にYouTube動画を観ましょうね。NEWアルバムの核となる曲のひとつ
“New York Is A Woman”、これはLIVEバージョンで。そしてもう1曲、この曲が実際に聴けて嬉しかった
“Caramel”のPVをどうぞ。
・・・いや~、馬鹿みたいに長くなりましたね~。御精読ありがとうございました(ここまで読んでくれた人が居れば)。コンサートの話はこれで終わりなんですけど、実はその後にも、ちょっとした出来事がありましてねぇ・・・。それについて更に追記するかもしれません(笑)。新しい記事にするかもしれないけど。