ミハエル・シューマッハー、ロリー・バーン等と共に、今日のフェラーリ黄金時代を築き上げた立役者の1人、
ロス・ブラウンのホンダ入りが発表されました。・・・このニュースにはちょっとビックリしましたねえ。ビックリしたと言うか、意表を突かれたと言うか。ミハエル・シューマッハーの引退と同時にフェラーリのテクニカルディレクターとしての職を退き、1年間の休暇を取っていた彼でしたが、久々の現場復帰がホンダになるとは・・・。まあ、かねてから彼がF1の現場に復帰する時は、これまでより重要なポスト・・・(復帰先がフェラーリである場合は)ジャン・トッドの後を引き継ぎチーム代表の職に就くだろうと言われていましたが、当のジャン・トッドはフェラーリでの仕事をまだ続ける気満々で、“どうなる?ロス・ブラウン!” と思っていたところにホンダからのこの発表です。そういったポストの問題とか、ロス ・ブラウンが先日のスパイ事件の当事者ナイジェル・ステップニーと非常に親しい間柄であることとか、そろそろイギリスに戻って仕事をしたい気持ちもあったとか、色んなことが絡み合って今回の決定に至ったんでしょうね。・・・それにしてもホンダですか。これまでにレッドブルやトヨタ加入の噂はありましたが、ホンダを選びましたか。ホンダは上手いことやりましたねえ。少し大袈裟に(そして無責任に)言うと、F1に復帰して初めて、正しく投資したようにも見えます。これは間違いなくヒットでしょう。裏では悔しがっているチームもあるでしょうね。恐らく複数。何たって、ロス・ブラウンだからなぁ・・・。ウィリアムズのメカニックとしてF1キャリアをスタートさせたロスですから、当然のようにクルマにも精通している訳ですが、彼のことはやはり“稀代の戦略家”と呼びたいですね。彼とミハエル・シューマッハーが、ベネトンやフェラーリで幾度となく見せてくれた鮮やかな勝利・・・ブラウン/シューマッハー・マジックと呼びたくなる勝ち方は観ていてワクワクするものでした。これまでレースで謎の作戦・・・おもわず首を傾げたくなるような作戦を取ることも少なくなかったホンダは、またとない人材を得たことになりますよね(勿論、ロス・ブラウンの仕事はそれだけじゃないだろうけど)。ただ、彼が立てた作戦を確実に実行出来るかというと、それはまた話が別で(ベルガーやアレジは出来なかった・・・)、ドライバーを含めたホンダのスタッフ達は一層の努力を求められることになると思いますが。・・・F1という特殊なスポーツでは、ドライバーの移籍よりもこういった大物スタッフ移籍の方が、チーム間の勢力図を塗り替えたりしますけど、今回の“ブラウン・ホンダ入り”はどういう展開を見せますかね?彼は早くも今月26日からチームに合流するらしいし、今から楽しみです(同じようなことを
エイドリアン・ニューウェイがレッドブルに移籍した時にも書きましたが、向こうはまだ苦労してますねぇ・・・中々結果出ませんねぇ・・・やはり難しいもんなんですねぇ・・・)。そして今日、ミハエルがF1カーに乗ったのであった(
更にテスト初日のTopタイムを記録した模様・汗)。