空気の読めないマクラーレンのせいで、どうにもスッキリ終わった感じがしない2007年のF1ですが、他のチームは来年に向けて早くも動き出しているようです。ウィリアムズは、最終戦ブラジルGPでデビューを飾った中嶋一喜を来年のレースドライバー ・・・ニコ・ロズベルグのチームメイトとして起用することを今日発表(これはやはり、ロズベルグのマクラーレン入りの噂が中々静まらないことに対する牽制の意味もあるでしょうね)、フリーになったアロンソとの契約に奔走しているチームもあるだろうし、新たにテストドライバーに抜擢される若手や、来年の行き先が未だ決まっていない現役ドライバーも居るでしょう。F1の世界では、チームもドライバーも立ち止まることは出来ませんからねえ。・・・そんな感じで、来シーズンに向けて再び動きが活発化してきたF1ですが、僕が“おっ!これは!”と思ったのは、
“昨年限りで現役を引退したミハエル・シューマッハーが、来週行われるバルセロナテストに参加する”というニュースです。シーズン終了直後にチャンピオンマシンF2007でデモンストレーションランを行ったとは言え、現役引退後の本格的な走行は、これが初めてとなります。しかも2日間参加するという話ですから、チームが言うような“半分はお楽しみ”というレベルでは決して終わらないと思います。もう半分の“技術的な理由”という面が大きくなるのではないでしょうか。来シーズンからトラクションコントロール等のドライバーエイドが全面的に禁止されることに備えて、“そういう時代”も経験しているミハエルからのフィードバックを期待してのことだそうですが、このテスト走行、テレビ中継してもらえないでしょうか?結構凄いタイム出しそうな気がするんですけど・・・。
・・・残念ながら、彼のテスト参加は(今のところ)1度限りという話ですが、関係者やファンからの“シューマッハー復帰待望論”みたいなものは絶えませんね。ウィリアムズのパトリック・ヘッドに至っては、“ハミルトンのチームメイトにどうだ?ミハエルがメルセデスのクルマに乗るというのは、ドイツ人ファンの夢だろう”などと言い出す始末で(笑)、“そうなれば彼はハミルトンに勝つだろう”と言う元F1ドライバーまで出てきました。・・・これに対して、ミハエルのマネージャー、ウィリー・ウェバーは“そんなことはあり得ない、ミハエルにはフェラーリとの契約がある”と一蹴していますが、 “そうなったら面白そう”“ハミルトンにあっさり勝っちゃうかも・・・”と思わせてしまうところが、この人の凄さです。5日月曜に行われたMotoGPのイベントでも、ドゥカティのチャンピオンマシンを駆り、“楽しむ為にやっただけ”とか言いながら、現役ライダーが出したサーキットのファステストラップから、わずか5秒落ちのタイムを記録したらしいじゃないですか(汗)。徹底して速く走る為に生まれてきた人なんでしょうねぇ ・・・。その時の様子を伝える写真(↓)を観ても、目つき顔つきが現役時代を彷彿させるものになっているし、12月に行われるレース ・オブ・ザ・チャンピオンズには、ヴェッテル君とドイツ代表チーム組んで出場することが決まっているしで、“そろそろ彼の中のレースの虫が疼き出したのでは?”と思わせる今日この頃です。
ミハエル、カムバッ~ク!・・・してくれたら面白いけどなあ。