Gibsonの新製品ラッシュが止まりません。巨大な電力を消費しながら地球温暖化防止を訴える謎のイベントLive Earthのロンドン会場で、
Foo Fightersのデイヴ ・グロールが使っていた青いセミアコースティックギター、ダイヤモンドホールとノン・リバース
Firebirdスタイルのヘッドを持つ一風変わったセミアコが、カスタムショップInspired byシリーズの最新モデル
DG-335として発売されたようです。・・・DG、勿論、
デイヴ・ギルモアのイニシャルですが。って、何でやねん!デイヴ・グロールに決まってます。・・・Dave Grohl-335、“335”という型番を使ってはいますが、この仕様、限りなくトリニ・ロペス・モデルに近いですね(リンク先のHPにもそういう説明がありますが)。トリニ・ロペス・スタンダードの色違い(ひょっとしたら、この色のトリニ ・ロペス・モデルも過去に存在したかもしれないけど)。定価581,700円也。高っ!
ボディに空いたダイヤモンドホールに象徴されるように、トリニ・ロペス・モデルというギター、セミアコのスタンダードにしろ、フルアコのデラックスにしろ、妙に尖った部分を持っていて、おっさんくささの中にもロックを感じさせる(笑)一風変わったギターですが、色をペルハム・ブルーにするだけで一気にモダンな印象に変わります(エボニーフィニッシュのDG-335も用意されるようですが)。それで、このペルハム・ブルーというカラー、焼けてくるとまた良い感じになるんですよね。・・・う~ん、ちょっとカッコ良いなぁ、このロックなセミアコ。・・・でも、正直言うと、このギターを最初に観た時はビックリしました。“仕様がどう”とかそういう話じゃなくて、これがGibsonからデイヴ・グロール・モデルとして発売されるという事実に驚いたんですよ。“デイヴ・グロールって、ギタリストとしてそんなに評価されてんのかよ?!”という話です(笑)。最近、謎の商売を展開して、何がしたいのか良く分からないとは言え、天下のGibsonですからねえ。しかも、高級ラインを受け持つカスタムショップで作られるんですよ(まあ、現在は箱モノ全部カスタムショップ製なんですが)。
ビリー・ジョー・アームストロング ・モデルのレス・ポールJr.はレギュラーラインから出ているのに。“デイヴ・グロールも偉なったな・・・”と(笑)。いや、これ別に嫌味じゃないんですけどね。ただ、Foo Fightersって、いつも基本的には“吊るし”のギターを使っていて(主にGibsonのレギュラーライン)、それをLIVEでガンガン鳴らしているところに好感を持っていた僕としては、ちょっと意外な気がしたんですよね。“高いギターじゃなくても良いのに・・・” みたいな気もしたんです。でもまあ、Foo Fightersが気持ち良くロックすることにかけては現在ナンバーワンのバンドであることを考えると、そこのギタリスト・・・エレキギターをデカい音で鳴らすことの気持ち良さを若者達に伝えているギタリスト(一応バンドには専任ギタリストも居るんですけどね・・・)のシグネチャーモデルをリリースするのは、ある意味、理に適ったことなのかな?とも思いますね。
・・・以前、ビンテージギターの世界では顔役的な存在のジョージ・グルーンという人が、若い世代の人達が品質的には低いとされるノーリン時代のGibsonやCBS時代のFenderを“良い”と言って選んでいることを嘆いているインタビューを読んだことがあるんですけど、その世代にそういうギターを持たせることに一役も二役も買ったであろうデイヴ・グロール(Foo Fightersの初期の頃には、GibsonのRDとか使ってましたよね)が、Gibsonの高級ラインから自身のシグネチャーモデルを出す日が来るんですから面白いですよね~。ジョージ・グルーン、ガックリ来てたりして(笑)。
トリニ・ロペス・デラックス(左)とスタンダード。・・・この写真、トリニ・ロペスのHPから拝借してきたんですけど、もう少し丁寧にスキャン出来なかったんでしょうか(笑)。