The Neville Brothersの三男、
アーロン・ネヴィルによるゴスペルアルバムです(タイトル観りゃ分かりますが)。疲れている時は、やっぱりこういうのが良いですね~。まあ僕の場合、疲れていると言っても“今週も残業に継ぐ残業で、もうクタクタです・・・”という感じではまったくなくて、“ギターをネタにブログの記事を書き始めたら、いつまで経っても終わらなくて肩凝っちゃった”とか、“昨日テレビでパッチギ観てたら、何だか疲れてしまいました” とか、せいぜいその程度の話なんですが、“気合の入ったロックを聴こう”という気分じゃないのは確かです。それで今日はこのアルバムに(たまたま平積みにされているCDの一番上になっていて目についたからという説も有力ですが)。・・・これまでにも何度か書いていることですけど、最近の僕は、人の声/歌が一番気持ち良いんですよね。聴いていて。楽器の音や素晴らしい演奏も勿論好きだし、その中でもギターは、聴くのも、弾くのも、観るのも大好きですが(ブログの内容観りゃ分かるか・笑)、人の声による音楽を聴いて、“良いなぁ、気持ち良いなぁ”と思うことが以前より確実に増えてます。勿論、ギターが沢山入った音楽も未だに好きだし良く聴きますが、そういった音楽の中でも強く惹かれるのは、
ジェフ・ベックや
デレク・トラックス、
ロバート ・ランドルフといった、まるで人の声のような音色で歌うようにプレイするギタリストの演奏だったりします。元々どちらかと言えば、そのギタリストのテクニックよりも音色の方に惹かれることが多かった僕ですが、その傾向は最近になって更に強まっている感じです。やはり究極の楽器は人の声/喉ですよね。ギタリストにとって(勿論、他の楽器奏者にとっても)、“人が歌うようにプレイする”というのは最大の目標であると思います。
・・・と、またしても話がギターの方に向かっているので(汗)、強引に本題に戻すことにしますが、2003年にリリースされたこの
“Gospel Roots”は、彼がEMIのゴスペル部門から出した
“Devotion”と
“Believe”という2枚のアルバムを一緒にしたようなアルバムらしくて、元々は通信販売で2枚組として売られていたものを今度は日本のレコード会社が1枚にまとめたものらしいです(ジャケットは“Believe”のものを流用)。選曲的には、ゴスペルの有名曲あり、The Beatlesや
ボブ・ディランのカバー曲あり、アーロンのオリジナル曲ありで、中々のバランスだと思います。聴いていて非常に気持ちの良いアルバムではあるんですが、“アーロン・ネヴィル好きなんですか?”と訊かれると、割とそうでもなくてですね・・・(笑)。“好きか嫌いか?” と訊かれればそりゃ勿論好きですけど、熱心なファンということでは全然ありません(だからこそこういう編集アルバムを取り上げているとも言える)。今日みたいに“ちょっと疲れてるなぁ・・・”という時に彼の歌を聴くと、凄く和むし、“癒される”と言っても良い感じですが、常に聴くには少しスウィート過ぎるんですよね。僕にとって(アルバムのオープニングを飾る
“Ave Maria”も、
クリス・コーネルが歌っているやつが好きだったりする・笑)。ゴスペルという音楽に入れ込んだこともないし。無信心な仏教徒ですから(幼稚園はカトリック)。なので、“Oh happy day~♪”と歌われても、余りピンとこないんですよ。そういう曲を聴いて、“楽しそうだなぁ、美しいなぁ”と思うことはあっても、僕が反応してしまうのは、やはり前途したようなPopsのカバーなんです。中でも、サイモン&ガーファンクルの
“Bridge Over Troubled Water”
(明日に架ける橋)、
サム・クックの
“A Change Is Gonna Come”、ボブ・ディランの(The Bandのイメージも強いですが)
“I Shall Be Released”といった辺りが印象的です。・・・そうは言っても、
“Ave Maria”と
“Amazing Grace”、2大有名ゴスペルナンバーの美しさ、そこで聴かれるアーロンの素晴らしい歌声には素直に降参ですが。やっぱり人の声って良いですよね~。凄いですよね~。