F1史上最年少王者フェルナンド・アロンソの2年連続チャンピオン獲得と、7度に渡り選手権を制したF1史上最強のドライバー、ミハエル・シューマッハーの引退という大きな出来事と共に激動の2006年シーズンが終わり、ある種の喪失感すら感じていましたが、チームはまったく立ち止まらずに仕事を続けていたんですねぇ・・・。年が明け、新車発表の時期に突入すると、そんな当たり前のことに感動します。そして、僕を含めた多くのF1ファンは、それがまるで自分の為に用意されたクルマであるかのように、様々な期待を持ちながら、時にはツッコミも入れながらチェックし始めるんです。F1ファンって変ですね(笑)。・・・それにしても、今年は例年になく動きが早いです。それもTOPチームの動きが。TOP3チーム、ルノー、フェラーリ、マクラーレン共に、体制に大きな変化があったので、色んな連携をスムーズにする為に、出来るだけ早くクルマを完成させ、“とにかく距離を稼ごう、沢山動いておこう”って感じなんでしょうか。いつもならファクトリーでの開発に長い時間を取り、新車の発表は遅れ気味なマクラーンが、早々と2007年のクルマを出してきますから。各チームともやる気満々です。ファンとしても気合が入ってきます(笑)。
先週12日に新車発表の先陣を切ったトヨタに続き、昨日14日に発表されたのがフェラーリの新車
F2007です。これ、久々に“速そうオーラ”を感じますねえ・・・。チームに21年ぶりのドライバーズタイトルをもたらしたF2000を初めて観た時、まるで生き物のようで、今にも動き出しそうな感じがしましたが、それと同じような印象を持ちました。今シーズンはフロントウィングまで赤く塗られて(ちなみに、これは昨年型を取り付けてある模様)、それもこのクルマが攻撃的に見える要因のひとつになっているとは思いますが、決してそれだけではないですねえ。かなり攻めてますねえ。この写真では殆ど確認出来ませんが、リアセクションの絞り込みなんて強烈ですから。・・・こういう風に空力的に攻めてくると、ピーキーなハンドリング特性を持つクルマになってしまう場合も少なくありませんが、F2007の場合、ホイールベースが延長されているんだそうです。“ほ~、なるほど~”と、もの凄く素人的に感心してたりします(笑)。そんな単純なものではないだろうに。・・・このいかにも速そうなF2007を観ていると、やっぱりあの人に乗って欲しくなりますねえ。今年からフェラーリのアドバイザーに就任したという、ミハエル・シューマッハーに。つーか、シューマッハーも、うずうずしてるだろうなぁ。彼は今日もチームと共に、マッサによるF2007のファーストランを見守っていたそうですけど。・・・乗って(笑)。ジャン・トッドも、“彼が乗りたくなったら、いつでもレーシングスーツ探しに行く”と言ってるみたいだし。・・・このブログを訪れてくれる人のうち何人が、F1の話に興味を持つのかは分かりませんが(シーズンオフだし、殆ど居ないだろうなぁ・・・笑)、“あ、このクルマカッコ良い”と思った方は、
こちらでじっくり観て下さい。このHP、昨日の夜は中々繋がりませんでした。まるで人気アーティストのチケット発売当日のチケットぴあのように。たとえシューマッハーは居なくなっても、フェラーリに期待している人は依然多いってことなんでしょうねえ。“フェラーリの歴史=F1の歴史”みたいなところがあるし。
・・・そして、新車発表に関しては、連続ポールを奪取し続けているトヨタのクルマも観ておくと、“相変わらずトヨタだなぁ・・・”という感想を持ちますね。やっぱり。フェラーリと違って、カラーリングの変更がないというのもあるんですが、ここは毎年同じ印象を持ってしまうんですよ。それでも2年前のクルマは中々速かったし、今年のクルマ
TF107も細部を観ると色んな部分がシェイプアップされているのが分かるんですが、どうも“速そうオーラ”が感じられないんですよね。空力パーツを観て行っても、“どこかのチームの真似”みたいなものが多くて、トヨタオリジナルのものが見当たらないんです。とりあえず外から観た分には。“世界の巨人”トヨタですから、開発には莫大な金を掛けているだろうし、仕上がりは凄く綺麗だと思うんですけどね。この辺、まだやはりクルマ屋であって、レース屋ではないんでしょうか。どこかのチームの真似をしているばかりでは、いつまで経っても勝てないと思うんですよね。棚ボタの勝利ぐらいあるかもしれないけど。まあ、それもトヨタっぽいと言えば、トヨタっぽいんですかねえ・・・。自分とこのクルマに、プジョーやアウディのデザインを平気で取り入れてしまう会社だからなぁ・・・(例 :エスティマ206・笑)。 “脱トヨタ体質”“脱日本の会社体質”しないうちは勝てないと思います。ハッキリ言って。・・・とか何とか言っておいて、開幕からいきなりトヨタが凄かったりしたら、僕は素直に謝りますが。素直さが取り得なんで(笑)。