今日11月22日は“いい夫婦の日”らしいですね。日本の(いい加減な)記念日は何でこう駄洒落ばかりなんだ・・・という気が多々しますが、“時事に即した記事”をテーマに掲げている当ブログとしては、やはりこれにも触れなければいけません。・・・まあ、このブログにそんなテーマなど存在しないのは誰の目にも明らかだし、こんな記念日なんて時事でも何でもないんですが、ネタ選びのヒントにはなりました(笑)。“今日は夫婦ものにしよう”ってことになったんですよ。・・・まず僕の頭に浮かんできたのは
Ike & Tina Turner、そして
Sonny & Sher ・・・と、とっくの昔に関係は破綻している(ソニー・ボノに至っては故人だし・・・)、“いい夫婦”でも何でもない人達なんですが(笑)、この人達、既に取り上げたことがあるんですよね。Ike & Tina なんて、ついこの間登場させたばかりだし。今日が“いい夫婦の日”だと以前から知っていたら、Ike & Tina 取っておいたんですけどねえ・・・。“酷い夫婦”でも有名な人達ですが(汗)。・・・で、
Tuck & Patti のお2人に登場願いました。この人達、ホントにいい夫婦なんで、僕としては凄く不本意なんですけどね。何のヒネリもなくて。
・・・ちょっと納得のいかない登場のさせ方をしてしまいましたが、僕はこの人達好きですよ。今更紹介の必要もないかと思いますが、一応簡単に書いておくと、Tuck & Pattiという夫婦デュオ、ギタリストのタック・アンドレスが、彼の奥さんであるパティ・キャスカート・アンドレスの歌伴を独りで務めるというスタイルで活動しています。・・・って、ホントに簡単だな(笑)。書かんでも想像つくやん。・・・まあ、僕の説明は余りにも簡単でしたが、彼等の音楽はもの凄く高度なんですよね。でも、それを高度とは感じさせないところがまた凄いんです。あくまでも音楽の楽しさ、美しさが優先されていて、万人に受け入れられるものであると思うんですが、実は凄いんです。凄すぎるんです。タック・アンドレスのギターが。パティの歌も非常に上手いですが、プレイヤー的な視点から観ると、タックのギターはシンジラレナーイものなんです。ひと言で言えば“上手すぎ”(汗)。パティと出会いデュオを組んだことによって、そのスタイルはどんどん変化し、出来上がっていったようですが、彼のギターは“独りジャズトリオ” みたいなものなんですよ。彼のギタースタイルと表現する時には“パーカッシブ”という言葉が良く使われますが、ホント、後ろにリズムセクションがついているかのような演奏をするんです。ドラムのビート、ベースライン、コードバッキング、そしてメロディをギター1本で演ってしまうんですよね。彼がギターを弾くところを最初に観た時(初来日時、タモリ司会の音楽番組にて)は、ぶったまげましたわ。今でこそ、彼に影響を受け、似たようなギターを弾く人も居たりしますが、このスタイルはタック・アンドレスが作り上げたものですから。・・・まあ、彼のギターを“上手すぎ”“テンション高すぎ” で余り面白みがないと感じる人もいらっしゃるようですが、僕はやっぱり素晴らしいと思うし、好きですね。まずTuck & Pattiの音楽そのものが好きなんですよ。彼等の音楽には愛がありますから。
・・・“愛”とか書いて、何だかこの辺(って、どこやねん)がムズムズしますが、ホントにそうなんですよ。この人達の音楽のテーマはやっぱりこれ、“LOVE 投げキッス” だと思います。投げキッスは余計ですが。つーか、世代限定ネタだ。Tuck & Pattiは、音楽を演奏することによって誰かに愛を伝えようとしていると思うし、それに共感する人が大勢いるからこそ人気を博しているんだと思います。・・・今日の俺、気持ち悪いなぁ(笑)。いやホント、真面目な話(ずっと真面目なんですけどね・笑)、彼等の音楽からまず伝わってくるのはそれなんですよね。彼等の愛の力は非常に強力で、以前、彼等のコンサートを観にいった時、LIVEでの定番曲
“Time After Time”
(言わずと知れた、シンディ・ローパーの名曲のカバーですが)演奏中、僕の隣りに居たおねえちゃんが“Time afer time~♪”と口ずさみながら涙をボロボロ流していたぐらいです。それを観た僕が、ハンカチをそっと差し出したのは言うまでもありませんが。・・・で、そろそろアルバムの話もしないといけませんが、アルバムは結構何でも良かったんですよね。最初、そのコンサートを観に行った当時の最新盤にしようかと思ったんです。これ、ブックレットにサインをしてもらったので、“たまにはお宝自慢でもしてやろうか・・・”というスケベ根性も働いて(笑)。でも、久々にそれを観てみたら、僕の本名もおもいっきり書いてあるんですよね~(ちなみに、そのサインにも “Love from our hearts”と書いてあるし、パティが書いたハートもいっぱい飛んでます)。・・・それで、Tuck & Pattiが、一時的にWindahm Hillレコードを離れてEpicに移籍していた時期のアルバム
“Learning How To Fly”を選んだ訳ですが、内容はいつものように素晴らしいです。・・・もうこれで良いか?良くないか・・・。
“これぞタック・アンドレス!”というパーカッシブでファストなギターが聴ける
“Live In The Light”で幕を開けるこのアルバム、彼等のオリジナル曲も多めに収録されているし、恒例となっているタックのソロ曲(EW&Fの
“Getaway”)も、パティのソロ曲もキッチリ入ってます。・・・そして、前途の“Time After Time”がそうであるように、彼等はカバーが非常に上手いんですよね。名曲と呼ばれる曲を更に素敵に演ってしまうんです(勿論、オリジナルもそれぞれ素晴らしいんですけど・・・)。このアルバムでは、ジョニ・ミッチェルの
“Woodstock”、
ジミ・ヘンドリックスの
“Up From The Skies”、The Beatlesの
“In My Life”、
サム・クックの
“Wond-
erful World”(日本盤ボーナストラック)を演っていますが、どれもホントに良いんですよね。こういったカバー曲だけ聴く為に、このアルバムを買っても損はしないって感じです。“最近、どうも愛が足りないなぁ・・・”と感じている御夫婦やカップルの皆さん、独り淋しくブログの更新をしている人(それ俺じゃん・・・)に、強くお薦めしたいアルバムです。・・・えっ!このアルバムが出てから12年も経ってるのか~!(汗)