Player10月号の表紙に
デレク・トラックス登場!・・・と言っても、主役は
エリック・クラプトンで、ピントもクラプトンに合っていますが。でも、これは快挙でしょう。彼が日本の音楽雑誌の表紙を飾るのは、これが最初で最後かもしれない(笑)。他に期待が持てるとすれば、秋にクラプトンが来日した時に、Guitar Magazine辺りが、デレクとドイルのギターチームを使うとかそれぐらいじゃないですかね(と言うか、リットーさん、これやって下さい)。う~ん、やっぱり、クラプトンのバンドに加入するというのは、デカいことなんですねえ。ツアーに参加を要請されて、即答で引き受けたというのも分かります(元々、デレクとは何の面識もなかったクラプトンが、いきなりデレクの携帯に連絡を入れてレコーディングに誘ったことが、今回のツアーバンド加入にも繋がったらしいですが)。いくらAllman Brothers Bandのメンバーでもあるとは言え、オールマンズとクラプトンのバンドでは、コンサートの客層も異なるだろうし、ツアーの規模だって違いますよね。より一般的、より多くの人達にアピールするのは、どう考えてもクラプトンの方でしょうからねえ。実際、こうして雑誌の表紙にまで登場して、これまでとは桁違いの衆目に触れたことになる訳です。これを観て、“えっ?誰?このクラプトンの後ろにいるカッコ良い人”と言うOLのおねえちゃんが現れるとはとてもじゃないけど思えませんが(笑)、“誰だ?このSG持ってる人は”と思うギターを始めたばかりの中学生や高校生の出現は期待できます。素晴らしいじゃないですか~。
・・・それにしても、今回のクラプトンバンドはホントに魅力的で、ここ最近のクラプトンがどうも好きになれず、“俺はもうパス・・・”みたいに思っていた、かつてのクラプトンファンの皆さんまで惹きつけているようです。ネット上でも、“今回のバンドは観たいな”という意見を良く目にします(先日、知人に“クラプトン観に行かないんですか?” とメールで訊いたら、“バンドは最高ですがクラプトン本人がなあ”という返事が来たりもしましたが・笑)。僕の場合、デレク・トラックスの参加にグッと来ている訳ですが(スティーヴ・ジョーダンも効いてます)、スティーヴ・ジョーダン/ウィリー・ウィークスのリズム隊に惹かれている人も多いでしょうね。勿論、
ドイル・ブラムホールIIを観たいと思っている人だって居るだろうし(先日の記事の中で、“今回のバンドは僕の中では、デレク&ドミノスならぬデレク&クラプトンズだ”とか書いたんですが、よくよく考えてみると、デレクというのはクラプトンの変名でもあるので、デレク&トラックスに変更しました。デレク&デレクスでも良いんですが、そうなると何のことか良く分からなくなるので・笑)。・・・まあ、何だかんだ言って、こういった素晴らしいバンドを組んでツアーすることが出来るのも、クラプトンの力というか、彼が長年第一線で活躍してきたスーパーギタリストであるからですよね。彼がロック界の重要人物であるというのは、動かしようもない事実だと思います。今回のツアー、行こうか行くまいか悩んでいる人、どうしますか~?YouTubeで観たヨーロッパツアーの様子では、デレクはもの凄~く地味に、立ち位置もドイルの奥でアンプに張り付いたように演奏していたんですが、Playerに載っていたコンサートレポートによると、やはり音的には目立っているらしいですね。今回のバンドとツアーに措いて、非常に重要な役割を果たしているようです(その分、ドイルが目立ってないらしいんだけど・・・)。
・・・デレク・トラックスが雑誌の表紙を飾ったというだけで、ここまで引っ張ってしまいましたが、これでは余りにも中身が無いですね(汗)。う~ん・・・、それでは前回書きそびれたデレクの奏法上の特徴をひとつ挙げてみましょう。良く“スライドを演る時はミュートが大事である”という風に言われますが、デレクはスライドバーの後ろ側をミュートしないんだそうです。何故なら、彼はミュートしないことで聴こえる生々しくてダーティなオーバートーン(日本語で何と言えば良いんでしょう?・・・あ、倍音か)が好きだから。・・・“だからどうした?”と言われると僕としても困りますが、“デレクのようなスライドプレイを目指している人は参考にして下さい”ということでお願いします。