昨日紹介したSLADEの曲にもイギリスを感じさせる要素が沢山ありますが、この人の音楽もそうですね。皆さんも外国の映画を観ていて、自分がその国にいるような気持ちになる事があると思いますが、僕はエディ・リーダーの歌を聴く度に、
イギリスの風景が見えてくるような気がして、まだ一度も行った事のないイギリスという国に行ってみたくなるんですよ。という事で、今日紹介するのは “イギリスのエディ”、エディ・リーダーのアルバムです。
SLADEを聴いていて、エディ・リーダーを思い出したというのも強引な展開ですが。
僕が最初に彼女の歌を聴いたのは、
Fairground Attractionの1stアルバム
“The First Of A Million Kisses”でしたが、その頃まだロックばかり聴いていた(今でも大して変わらないか・・・)僕には、ああいった音楽は新鮮でした。中でも
“Perfect”や
“Clare”辺りがお気に入りだったんですが、“Perfect”がヒットしていたとは知りませんでした(笑)。Fairground Attractionは、バンドのメンバー全員、音楽が好きで、演奏を楽しんでいる様子がこちらにも伝わってくるような素晴らしいグループでしたよね。エディ・リーダーの歌声からは、彼女がどれだけ歌を好きなのか、歌う事や音楽にどれだけ喜びを感じているのか、というのが伝わってきました(今日、久々に“The First Of ~”を聴き直してみたんですが、彼女の歌は良い意味で、今と何も変わっていませんね)。・・・ただ、そんな素晴らしい音楽を演っていたFairground Attractionも、内部では関係が悪化していたようで、来日公演('03年に突然リリースされた
“Kawasaki Live In Japan”は素晴らしいです)後に、あっさりと解散してしまうんですよね。アルバム1枚だけを残して。
この
“Sings The Song Of Robert Burns”というアルバム、彼女の今のところの最新アルバムという事になりますが、タイトルにある通り、
18世紀スコットランドの詩人、ロバート・バーンズ作のトラディショナルソングをエディ・リーダーが新たにアレンジしてが歌ったものです(僕なんかは英国文学に興味があるわけでもないので、ロバート・バーンズという名前は、このアルバムによって知ったんですが、この人が“蛍の光”の作者でもあるらしいです)。こんな風に説明すると、“高尚で少し堅苦しい感じのアルバムなんじゃないか?”みたいに思われるかもしれませんが、僕の場合は、元になった曲を良く知らなかったというのもありますが、このアルバムを
“いつもより少しケルトっぽさを感じるエディ・リーダーの新譜”という風にも聴けました。“ルーツに還ったエディ”とでも言いますか。以前、The Corrsのところでも書きましたが、僕はケルト音楽も結構好きなんですよ(ただ、アルバムのライナーによると、ケルト色が強くなり過ぎないよう配慮されているらしいです)。スコットランド民謡って、日本にも古くから伝わってきているので、このアルバムに収録されている曲が初めて聴くものであったりしても、
どこか懐かしい感じがします。
エディ・リーダーのいつもの音に、地元グラスゴーのロイヤル・スコティッシュ・ナショナル・オーケストラのストリングスサウンドが加わっていて、彼女の歌も今まで以上に広がりを見せている感じです。・・・う~ん、なんて言うんでしょう。彼女の歌からはホント色んなものが聞こえてきますよね。人生に対する喜びだとか、哀しみだとかいったものが。・・・まあ、僕は曲の歌詞を余り気にするタイプではないので、エディの曲の内容もちゃんと把握している訳ではないですが、彼女の歌声を聴いているだけで、色んな情景、・・・風景だとか、その歌の主人公の気持ちだとかが浮かんでくる気がするんです。また、その曲がどんな内容であれ、彼女の歌声は温かくて素晴らしいと思います。このアルバムは曲が牧歌的で、バックの音が今まで以上に美しいので、彼女の歌もこちらに
沁みて来る感じがしますね。このブログを始めてすぐぐらいに
k.d.langのアルバムを紹介して、僕はあの人の歌が大好きで最高のシンガーだと思いますけど、エディもk.d.langに負けず劣らず上手いと思うし、大好きです。K.d.langの方は、例えばディナーショーみたいな場所で聴いていても違和感を感じないような歌だと思うんですけど(トニー・ベネットのような人とも一緒に演ってますからね)、エディの歌はもっとアットホームな雰囲気の会場、古いホールだとか、小さいLIVEハウスみたいなところで聴きたくなる感じです。
このアルバムを聴いていると、非常に穏やかな気分になるんですよね。本当に素晴らしいアルバムだと思います。イギリスという国、スコットランドやケルト音楽が好きな人に是非聴いてもらいたいですね。
胎教にも良いと思います。・・・すみません、適当に言ってみただけです(笑)。まあ、胎教に良いかは分かりませんけど、
小さな子供がこんな音楽聴いて育てば素晴らしいと思いますねぇ・・・。エディ・リーダーの子供って、こんな素晴らしい子守唄聴いて育ったんでしょうか?お父さんが
トム・ジョーンズで、お母さんがエディ・リーダーだったりしたら、最高だと思いませんか?トム・ジョーンズが父親だったら、うるさいか・・・。