このジャケット写真のロン、相変わらず
哀しそうな顔してますねぇ・・・。カメラマンもこの人に向かって、“ちょっと笑ってくれるかな?”なんて言わないんでしょうね。きっと。
・・・いや、別に大した問題じゃないんですけどね。でも、楽しそうな顔したロン・セクスミスって、ちょっと想像つきません(笑)。
先日、あるHPの掲示板に、“2004年の新譜”というお題で書き込みをしたんですが、その時は、このアルバムの事をすっかり忘れていました。ごめんね、ロン。なので、ここで書きたいと思います(笑)。カナダ出身のシンガーソングライターのメジャー通算(野球の記録みたいだ・笑)6枚目のアルバムです。僕、この人好きなんですよね。何が好きかと言えば、やっぱりその
声ですかねぇ。 勿論、この人の書く
メロディも大好きなんですが。
僕の中でこの人は、
“秋から冬”の人なんですよね。イメージ的に。・・・あ、それもあるな、去年のベストアルバムを選ぶ時に忘れてたの。このアルバム、春に出てるんですよ。いや、別に春に出てても良いんですが(笑)、この人の書く曲や、何といってもその声が、もうホントに哀しそうでですねぇ・・・、これを書きながら聴いていたら、この人のアルバムの中ではちょっと春っぽい感じがしなくもないんですが、どうやったって、声が哀しいんですよ。優しい声でもあるんですけど。
物憂げな声というんですかね。それなのに春に新しいの出したりするから、その年の冬にベストアルバムを選ぶ時に、うっかり忘れられたりしたんですねぇ・・・。ファンの僕にまで・・・って、酷いファンだな(笑)。
NEWアルバム出すのは、秋にしてくれないかなぁ・・・。
'99年に出た
“Whereabouts”、ミッチェル・フルーム/チャド・ブレイクと組んでいた時代のアルバムで、僕の大好きなアルバムでもあるんですが、あのジャケットの中の楓の
落ち葉を持っているロン・セクスミス、あれがまさに彼のイメージなんですよ。僕の中では。でも、彼や彼の音楽に対して、そういう淋しそうな、ちょっと悩んでいるようなイメージを持ってる人は少なくないんじゃないでしょうか。早婚らしくて、既に大きくなった子供がいるはずなのに、
“Blue Boy”というタイトルのアルバム出したりする人でもありますから(笑)。
・・・で、このアルバムも
相変わらず哀しそうです。明るい曲調のものでも、
どこか哀しいんですよね(笑)。まあ、哀しいといっても、暗い訳ではなくて、凄く優しい声で、物悲しく美しいメロディを歌っているんです。それとこの人、ソングライターとしての評価も高いですよね。先日、ここで紹介した
k.d. langのアルバムでも“Fallen” がカバーされていたし、自らも優れたソングライターであるエルヴィス・コステロも、スウェーデン人歌手アンネ・ソフィー・フォン・オッターとのデュエットアルバムを作った時に、この人の曲を取り上げていました。特に
エルヴィス・コステロは、ロン・セクスミスがデビューした頃から
彼を絶賛していて、国内盤CDの帯にもその事が書いてありましたね(まあ、当時はそれぐらいしか“売り”がなかったとも言えますが・・・)。
ひたすら“哀しい”を連呼した文章になりましたが、この人の歌を聴くと、何となく
温かい気持ちになるんですよね。別に僕が今傷ついてるとか、そういう事ではありませんが(笑)。でも、
傷ついてる人や、淋しい人には凄くお薦めしたいです(笑)。