シリーズ分裂騒動の最中行われたF1第8戦イギリスGP、優勝はレッドブル・ルノーの
セバスチャン・ヴェッテルでした。2位にはチームメイトのマーク・ウェバーが入りレッドブルは中国GPに続くチーム2度目の1-2フィニッシュです。3位はブラウンGPのルーベンス・バリチェロ、今期既に6勝を挙げているジェンソン・バトンは予選からクルマのセットアップにてこずり、ポイントリーダーで臨んだ母国GPを6位フィニッシュで終えました(ただ、レース終盤、ソフトタイヤを履いてからの追い上げは凄かった)。バトンの連勝を止めたのは、またしてもヴェッテルが駆るRB5でした。エイドリアン・ニューウェイ恐るべし・・・。元々速かった上に着々とアップデートが進むレッドブルのRB5とヴェッテルの組み合わせは、シーズン後半戦の台風の目となりそうです。・・・既になってたか?いやホント、このまま行けばチャンピオン獲得の目も充分に出てきそうですよね。FIAの誰かが何かのスイッチを押したかのようなブラウンGP/バトンの失速でしたからねえ。バトンはレース後のインタビューで、“気温が低い状況がうちのクルマには合っていなかっただけ”と説明していましたが、決してそれだけではないような気がしました(若干の希望的観測入り)。と言うか、国民の期待を一身に受けた母国GP(今シーズンの彼の活躍を観て期待するなと言う方が無理ですが・・・)で、バトンもかなりのプレッシャーを感じていたのではないでしょうか。レース中何度か聞くことが出来た無線交信での彼の声も、悲鳴に近いもの・・・と言うと少し大袈裟ですが、今シーズンここまで7戦中6勝を挙げてきたドライバーのそれとは思えないほど焦りを感じさせるものでしたよね。これちょっと面白かったです(笑)。いよいよバトンもチャンピオン争いを意識し始めたということでしょうか。
・・・と、ようやくバトンの連勝が止まったことにホッとしては居るんですが、もうちょいどうにかなりませんかね?他のチーム。昨日のレッドブルも完勝/圧勝だったじゃないですか。後ろの方で色々やりあってはいたけど、優勝争いは面白くなかったですよね。ハッキリ言って。ひとつのチームが独走するという構図は変わっていなかったです。イギリスではブラウンGPが失速しましたけど、(レース後のバトンの言葉を信じるとして)彼らがまた速さを取り戻したら、今シーズンのF1は“2強とその他”ですよ。しかも、ここまでワークスチームが1勝もしていないんですよね。メルセデスとルノーのカスタマーエンジン使用チームしか勝っていないんです。これは情けないわ~。ワークスチームは“多少速さが出てきたように見えても、次のレースでまた失速”の繰り返しですからねえ。期待してもスカされてばかりです。シーズンもまだ半分以下しか消化されていないので、各チームとも開発は継続しているようですが、実際は適当なところで見切りつけるつもりでいるんじゃないですかね。マクラーレンなんて絶望的に遅いですもんね。あれでは昨年のチャンピオン、ハミルトンが可哀相。まあ、今シーズンのここまでの流れや、未だ結末を見ないFIAとFOTAとの争いを考えれば、こんな煮え切らない状況になっていてもしょうがないんですが、モータースポーツの最高峰と謳っているF1で、ワークスチームが1勝も挙げられないままシーズンが終わったのでは情けないですよね(逆に面白いとも言えるけど・・・)。ビッグチームはKERS開発損でしたねぇ・・・。とりあえず赤いクルマは最低でも1勝はするように。アロンソも腕で何とかしてくれ。って、やっぱり今シーズンは盛り上がらないなぁ。
・・・ホームGPだからと言って、マクラーレン・メルセデス、BMWザウバーのドイツ系2チームには殆ど期待出来ない次戦ドイツGPは7月10日開幕です。・・・ヴェッテルは応援も凄いだろうし、頑張っちゃうんでしょうねえ。トルコのようなミスすんなよ~。