レニー・クラヴィッツのプロデュースで1999年にデビューした、
クリー・サマーのアルバムです。と言っても、今のところこのアルバム1枚しか出ていないようですね。・・・それで彼女は女優やアニメの吹き替えなんかもやっているんですか?紹介しておいて“ですか?”とは、我ながらいい加減ですが(笑)。まあ、その辺は音楽に関係無いので、放っておきますけどね。誰か詳しい人いらっしゃったら、教えて下さい。このアルバムは良いですよ。発売された当時は殆んど聴いていなかったんですが、一時金欠になってCDを思うように買えなくなった時に、思い出して聴いてみたら凄く気に入りました(笑)。・・・というような事を以前某所でも書いたんですが、気に入ってるアルバムは何度でも紹介したいのです。しかも今回は写真も付いた
デラックス版ですから(笑)。
レニー・クラヴィッツが80年代の終わりに
“Let Love Rule”でデビューした時は、結構新鮮でしたよね。まあ、あんな音を新鮮というのもちょっとアレですが、デジタル全盛の時代に、ああいったアナログ丸だしの音でデビューした彼には、懐かしさと共に新鮮さを感じたものです。“いまどきこんな音でレコード作っても良いのか~”なんて、妙な感心の仕方もしました。その人が信念を持って演っていれば、多少・・・どころじゃないか(笑)、凄く古くさい音楽であっても、時代に受け入れられるし、それが流行ったりもするという事を証明したレニーは(本人にはそんなつもり全然なかったと思いますけど)偉かったと思います。・・・でも、妙に売れてしまった事が災いしたのか、3rdアルバム
“Are You Gonna Go My Way”以降の彼の作品は、どれも似たような感じになってしまったと思うんですよ。まあ、アルバムごとのカラーはそれぞれ違うんですが、どれも大雑把な印象を受けてしまうんです。僕はやはり最初の2枚が好きですかねぇ・・・。と言いながらも、NEWアルバムが出れば買ってしまうんですが。やっぱり70年代の音楽が好きな者からすると、彼の作る音は心地良いものなんですよ。こう思ってる人も多いですよね?
レニーがプロデュースした女性アーティストというと、まず
ヴァネッサ・パラディを思い浮かべますが、彼女のアルバムでもそうだったように、レニーがプロデュースのみならず演奏の大部分もこなしています。でも、こちらのアルバムが、ヴァネッサ・パラディのものと大きく違っているのは、
クリー・サマーがすべての曲のコンポーザーであるいうところです(レニーとの共作も2曲あり)。そして彼女の書く曲は、レニーの作り出す音と見事にマッチしているんですよね。レニーが書くような暑苦しい曲はありませんが(笑)。どちらかと言うと、マイナーな曲調が多いんですが、暗い感じは全然ないし、彼女の声質と歌い方によって、多少ハードな曲であっても非常にスッキリした印象を受けますね。いつものように、レニーは様々な楽器を演奏していて、彼女の歌とレニーの演奏だけというトラックもあったりしますが、“Are You Gonna Go My Way”以来、レニーの右腕として活躍している
クレイグ・ロスもアルバムの半分以上に参加しています(昨日の記事でクレイグ・ロスの名前を出したら、このアルバムを思い出したんですけどね・・・)。彼のギターも良いですよね。レニーの音楽のファンの中には、クレイグ・ロスのファンも結構いるんじゃないでしょうか。彼は決して弾きすぎないところが良いと思います。ルックスもイカシてますけど。
捨て曲一切なしといった感じのアルバムです。ひょっとしたら、ここ最近のレニーのアルバムより内容は充実しているんじゃないでしょうか?勿論レニーのアルバムではないですが。以前も、
“レニーのアルバムに飽きてきた人にお薦めです”と書いたら、“はい、大概飽きてます”というレスを頂いたんですが(笑)、そういう人には強くお薦めしたいですね。
“レニーはちょっと濃すぎて・・・”と仰るサッパリ風味が好きな方にも。そう思っている方は、レニーとのデュエット曲は飛ばして下さい(笑)。ホントどの曲も良いんですけど、クレイグ・ロスの弾くマンドリンが効いている
“Miss Moon”、レニーのワウギターがカッコ良い
“Delicious Down”、そしてクリー・サマーのせつない歌い方が胸にくる
“Soul Sister”辺りが特に気に入ってます。・・・あと、彼女は面構えも良いですね。女性に対して“面構え”とは失礼ですが(笑)。
・・・ところで、江崎グリコは、レニーとクレイグ・ロスに訴えられる心配はないんでしょうか?
“あなたも私もポッキー♪”って、どう聴いても“Are You Gonna Go My Way”のパクリですよね(笑)。最初にあのCMを観た時は笑いましたな~。