Jane's Addictionや
Red Hot Chili Peppersのメンバーとしても知られる
デイヴ・ナヴァロが、同じくJa-
ne's Addictionのメンバー、ベースの
エリック・エイヴェリーと組んだグループ
Deconstructionのアルバムです。1994年発表。・・・'94年というと、Jane's Addic-
tionが一時解散していた時期でもあり(まさか復活するとは思いませんでしたねぇ)、デイヴがRHCPに加入する以前ですね。・・・え~、正直言うと、僕は このアルバムずっと聴いてませんでした。この記事を書くに当たって、もの凄く久々に聴きました。しかも、せいぜい3度目とかそんなもんです(笑)。そんなアルバムを何故ここで紹介しようという気になったかと言いますと、ここ数日続いたカバー曲の話、一旦ああいうのを書き始めると、まるで終わらなくなるんですよ。あれもこれもと思い出して。そういうダラダラした文章だと、読んでくれる人も大変だろうと思いまして。だったら、たまには殆んど聴いた事のないアルバムを新鮮な気持ちで聴きながら書くってのもアリかな?と思ったんですよ(笑)。まあ、僕の文章が長くなってしまう一番の要因はこういった
無駄口なんですが・・・。
このアルバムは殆んど聴いた事なくても、Jane's Addictionは凄く好きなバンドだったんですよ。・・・あ、今も一応あるんだし過去形ではないよな・・・と書いたら、再結成アルバム、DVD付の方を買ったのに、未だに観ていない事に気づきました。今度観よう・・・。彼等の音楽に初めて触れたのは、テレビで
“STOP!”のプロモーションビデオを観たのが最初でしたかね。なので、最初に聴いた彼等のアルバムもメジャー2作目の
“Ritual de lo Habitual”でした。もっとも、聴いてすぐ気に入って、それ以前のアルバムもほぼ同時期に入手したんですが。彼等の音楽は非常に変わっていて・・・と言うか、色んな音楽の要素が混ざっているので、ジャンル別けするのも無駄なような気がしました。他に似たような音楽やバンドは無かったし。彼等のような音楽を指す為に、メディアがオルタナティブという良く分からないジャンルをでっち上げたような気もしますね。
ペリー・ファレルの声がまず変だったし(笑)、デイヴ・ナヴァロのギターからは結構ハードロックの要素も感じられて・・・と、何か良く分からないバンドだったんですよね。ドラムの
スティーヴン・パーキンスも個性的で上手かったし、歌詞も変だったし。
“I've Been Caught Stealin'~♪”って そんな声で歌うなよ(笑)。でも、そんなペリー・ファレルの甲高い声で歌われる曲は、妙にキャッチーなところもあってどこか引っかかるんですよ。僕にとって彼らは、
“変だけど何故か気になって、癖になるバンド”といった感じでした。まさに“Addiction”です。
Jane's Addiction解散後、ペリー・ファレルはスティーヴン・パーキンスらと
Porno For Pyrosを結成、他の2人がこの
Deconstructionというグループを組んだんですね。・・・今日これを書く前に少し調査してみたら、スティーヴン・パーキンスも最初はこっちのメンバーだったみたいです。今は結局行動を共にしているので、問題はないかと思いますが、その当時のデイヴ達は
“あの野郎、寝返りやがった”みたいに思ったんじゃないでしょうか。・・・いや、そうだったら面白いなと考えただけですけど(笑)。Porno For Pyrosは1stアルバム発表後に来日もして、僕も観に行きました。アルバム1枚分の曲しかなくて演奏時間は短かったですが、非常に楽しめるLIVEでしたね。変で(笑)。“現地で雇いました”みたいな女性ダンサーが出てきたりしてね。“ペリー・ファレルって、やっぱり変な人だな”とも思いました。そんな風にペリー・ファレル側は結構活発に活動していたんですが、デイヴ・ナヴァロ側の活動は地味でしたねえ。僕もこのアルバムが出た事は少しあとになって知りましたから。
そしてこのアルバム、とりあえず今は非常に新鮮です(笑)。殆んど初めて聴いたかのような気がします。いや、気がするだけではなくて、実際そのようなものですが。やはり中心となっているのはデイヴのギターサウンドで、Jane's Addictionよりハードな要素が多いですね。この人は結構ハードロックも好きみたいなんですよね。 “やっぱりね”という感じですが。最初に観に行ったコンサートはKISSだったというのもどこかで読んだ事がありましたし(ジーン・シモンズとの対談だったかな?)、LED ZEPPELIN辺りもかなり好きな人だと思います。ZEP好きというのが影響しているのか、この人のギターは所謂ギターヒーロー的な、アドリブでソロを弾きまくるとかそういったスタイルではなくて、
“構築性で勝負”みたいな感じだと思います。結構スタジオでの作業も好きな人なんじゃないかと思いますが、どうでしょう。このアルバムでも、歪みとクリーンの音色の使い分けだとかそういう面に凝った印象があります。メチャメチャエフェクティブとかそういう感じではないですけどね。ただ、数年前に出た彼のソロアルバム
“Trust No One”(このジャケットのデイヴは前園真聖に似てると思うんですけどね、いじめカッコ悪い)でもそう思ったんですが、彼のボーカルが どうも弱いんですよ。彼が在籍したバンドのボーカルがどの人も強烈な個性を持っていたので、それに比べれば・・・という風にオマケしてあげても、
インパクトに欠ける歌ですね。まあ、歌入れよりギターの方に時間かけたんでしょうね(笑)。
デイヴはこのあと、アクセル・ローズのラブコールを蹴ったり、アラニス・モリセットの1stアルバムのセッションに参加したりして(そう言えば、僕がアラニスの1stを買ってみたのも、デイヴやフリーが参加しているみたいだし聴いてみようかな・・・という感じだったんですよね)、Red Hot Chili Peppersに加入しました。デイヴ入りRH CPの
“One Hot Minute”、僕は結構気に入っていたんですが、彼等のアルバムの中では確かに異色という感じですよね。デイヴの持ち込んだハードロックの要素が効いていて。彼は全然バンドを辞める気はなくて、ジョン・フルシアンテが戻ってきた事にショックを受けていたらしいですが、やはりあのバンドにはジョンのようなギターの方が合っているような気がします。デイヴの場合、ジョンのように野生を感じる事はないですからね。それより
“カッコつけ”みたいなイメージもある人なので、彼が最初にでかい電球を被って出てきた時はビックリしました(笑)。そんな感じのデイヴだし、他のメンバーとのつり合いを考えてみても “ここはジョンに分があるかな~”という風に思いますよね。まあ、上手い事 Jane's Addictionも再結成して、結構な盛り上がりを見せたので、丸く収まって良かったんじゃないでしょうか。Jane's Ad-
dictionやRHCPが好きな人(でも、RHCPみたいな感じではないですね)、きっちり練られたギターが好きな方は是非どうぞ。曲も結構バラエティに富んでますよ。・・・僕は、またしばらく聴かないと思います(笑)。
・・・という事で、非常に新鮮な気持ちで書けた文章でした(笑)。まあ、今回も結局、大半が思い出話でしたが・・・。