2週連続開催で、第14戦ベルギーGPが今日から開幕したF1ですが(フリー走行初日はマクラーレンの1-2)、それに先立って昨日パリで開かれた世界モータスポーツ評議会(WMSC)の臨時会議で、とんでもない決定がなされてしまいました。(フェラーリとマクラーレン、2チームを中心とした)スパイ事件で、1度は証拠不充分として無罪とされたマクラーレンでしたが、フェラーリ側の提訴、新たな証拠提出、そして昨日開かれた公聴会の結果を受け、今度は有罪、2007年のコンストラクターズ選手権からの除外(当然、これまでに獲得したポイントも剥奪)、更には罰金1億ドル(汗)の支払いを言い渡されました。今のところ、2人のドライバー、フェルナンド・アロンソとルイス・ハミルトンにはペナルティを課さないということになっていますが、色んな意味でとんでもないですねぇ・・・。勿論、マクラーレンも今回の決定に対して上訴することは可能ですが、今後更に大きなペナルティを課される場合だってある訳です(WMSCはマクラーレンを2008年のコンストラクターズ選手権から除外することも示唆しています)。・・・個人的な意見を言わせてもらえば、“F1のような特殊な世界でのスパイ行為というものは決してなくなるものではない”と思っていますが(速いクルマのエアロパーツを真似るのだって立派なスパイ行為ですよね)、今回は両チームの上級職員が関わっていたところがまずかったですね。・・・とは言うものの、真実はまだ闇の中で、我々ファンには何の説明もされていないんですが。フェラーリは裁定後に出された声明の中で、“真実が明らかになったことに満足している”と言っていますが、ファンの立場からすれば全然明らかになっていないですよ。そりゃまあ、自分達が莫大な研究費用を掛けて作り出した情報をライバルチーム(の職員)が所有していたという事実に対して、怒りを露わにし、厳罰を望むのは当然のことだと思いますが、ファンに対しては何の説明もないところやシーズン中にこんな騒動を起こしたタイミングの悪さには不満を感じます(まあ、説明したくても出来ない情況だったんでしょうけどね)。チームやFIAのしていることを観ていると、“ファン不在”という言葉が浮かんできます。今回、WMSCが下した裁定に関して、“またしてもFIAのフェラーリ贔屓が始まったか・・・”みたいに思う人も居ると思うんですが(人気チームはアンチも多いですから・・・)、こんな風に選手権を制して喜ぶフェラーリファンなんて居ないでしょう。まだチャンピオンシップが決着した訳ではありませんが、フェラーリファンを含む多くの人が“最も優れたクルマを作ったのはマクラーレンだった”と記憶するシーズンになると思います。・・・何だか、話の行方が見えなくなってきましたが(汗)、僕が言いたいのは“シーズン途中でこんな決定をされて喜ぶファンなんて居ない”“シーズン終盤まで4人のドライバーがチャンピオンを争っているせっかくの好シーズンに水を差すようなことをするな!”ということです。 ・・・でも、罰金1億ドルや、マクラーレンの既に避けようが無いイメージダウンは、ライバルチームにとって“シメシメ・・・”なんでしょうね。やだなぁ、F1って生臭くて・・・。そういうところも面白いけど(笑)。