F1第10戦ヨーロッパGP、昨日行われた予選でポールポジションを獲得したのは、フェラーリの
キミ・ライコネンでした。開幕戦オーストラリア以来となる、今期2度目の1番グリッドGET、2番手はマクラーレンのフェルナンド・アロンソ、3番手にライコネンのチームメイト、フェリペ・マッサと続き、シーズン開幕前には“今年最もチャンピオンに近い”と言われた2人がフロントロウ対決です。いよいよこの2人が本領を発揮してきた感じですねえ。特にライコネン、シーズン序盤はマッサ相手に苦戦を余儀なくされて、ティフォシには“期待はずれ”とまで言われていた彼が、本来のスピードを取り戻してきました。・・・そうなってくると不思議なもので、運も彼に味方するようになるんですよね。前戦イギリスでは(何事も起きなければライコネンと優勝争いをしていたであろう)チームメイトのマッサにトラブル発生、その前のフランスでは先行していたマッサが渋滞に捕まりタイムロス(これはまあ条件は同じですが)、結果逆転と、現在、ライコネンに追い風が吹いているのは確かだと思います。・・・同じような現象はマクラーレンにも起きていて、イギリスGPで珍しくミスをして(それだけが原因ではないですが・・・)後退してしまったポイントリーダー、ルイス・ハミルトンが今回の予選で大クラッシュ、彼に怪我がなかったのは幸いですが、シーズン序盤ではすべてハミルトン有利に働いていたものが、彼の手から離れて行っているように感じます。自分のミスからではないのにクラッシュしたハミルトンには気の毒ですが、ライバル達は、ここで何とか流れを自分の方に引き寄せたいと思っているところでしょう。
・・・それにしてもハミルトンのクラッシュにはヒヤっとしました。昨日はサッカーアジアカップの準々決勝を観ながら、横目でF1予選のLIVEタイミングも観ていたんですが、Q3が始まって10分ほどして、彼がその時点での最速タイムをセクター1で記録したと思った途端、タイム掲示が途絶えたんですよね。 “あれっ?”と思いながらコメントを確認すると“Red Flags”、その前には“ハミルトンがタイヤウォールに突っ込んだ”とか書いてあるじゃないですか(汗)。その後も“ストレッチャーで救急車に乗せられた”とか、“TVカメラにサムアップのサインをした”とか、 “ホイールガンの問題によるタイヤアクシデントである”・・・といったコメントが続きましたが、後からその映像を観ると、まるで('99年のイギリスGPで)シューマッハーが脚を骨折した時のクラッシュのようじゃないですか(汗)。サーキットは静まり返っただろうし、クラッシュ直後に再開された残り5分の予選で、失敗は許されない1回だけのタイムアタックに挑まなければいけなかったドライバーも大変だったと思います。ホント、ハミルトンがまったくの無傷であったことは喜ばしいし(本人もレースに出場する気満々で、現地時間9時半にFIAによって行われるメディカルチェック、それによる判断/許可待ちだそうです)、そんなところにも彼の持って生まれた強運を感じずにはいられません。レースに出場するとすれば今期ワーストの10番グリッド(それでも10番手)からのスタートになって、ルーキーによる連続表彰台フィニッシュの記録更新にも黄色信号が灯った感じですが、そこから追い上げて表彰台に登ったりしたらホントに凄い奴ですよね。決勝レースが雨になる可能性もあるらしいので、まだまだ分かりません。今日は中段から追い上げるハミルトンを応援してみようと思います。