1998年にリリースされた
The Family Standの3rdアルバムです。このブログを始めてからほぼ毎日、節操なく色んなアルバムを紹介してきましたが、B.B.キングやロバート・クレイといったブルースマンや、Living Col-
our以外の黒人アーティストが出てくる事は殆んどありませんでしたね。所謂ブラック系のアーティストに至っては皆無です。普段からそういったアーティストを聴く事は非常に少ないんですが、自分が何故そうなったかと考えてみると、若い頃にディスコのような場所で遊んだ経験がないからだと思うんですよね(笑)。
ディスコなんて不良の行くところだと思ってましたから。そんな時間があれば、バンドやギターの練習してましたよ(・・・いや、ギターは大して練習してないな・汗)。それでもまあ、昔の黒人アーティスト、マーヴィン・ゲイやカーティス・メイフィールド、Sly & The Family Stone‥・といった人達は結構好きなんです。ただ、こういった頭に
“Legendary”と付くような人達は、僕よりずっと好きな人がいるだろうし、 “何も僕がわざわざこういうところで取り上げる事もないでしょ”みたいに思っているんですよね。実際、ロックのアーティストほど入れ込んだ事はないし・・・。
それと、最近のブラック/ソウル系アーティストの音楽に多用されている
打ち込みの音、これが個人的には
ひっじょーに苦手なんです。ブラック系に限らず、POPSに於いても。・・・まあ、今更そんな事を言ってもしょうがないし、“そんな風に思うのは音楽の本質を聴いていないからだ、
この石頭!”と言われれば確かにそうなのかもしれませんが、苦手なんだからしょうがない。だって疲れるんだもんね(笑)。それに、そういったアルバムはどれも音が似通ってしまうところが面白くないんですよ。それぞれの楽器の音にも個性があって欲しいと思うから。
“こういうの聴くんだったら、昔のアルバム聴きますよ・・・
”って感じなんです。最近でも、そういう黒人アーティストのアルバムより、ジョス・ストーンのアルバムの方を良く聴いてたりしますから。まあ言ってみれば、古いタイプなんでしょうね。僕は。
・・・ここからようやく、The Family Standの話に入る訳ですが。この
ヴァーノン・ジェフリー・スミス、
ピーター・ロード、
サンドラ・セント・ヴィクターの3人から成るグループは、元々は
Evon Geffries & The Stand として'86年にデビューしていたグループでしたが、'90年にThe Family Stand と改名して、アルバム
“Ch-
ain”で再デビューしました(そうだったのか・・・、この人達の音楽を聴いてから14年後にして初めて知った・・・、国内盤買ったらライナーも読まないと駄目だな・・・)。
3人のメンバーはそれぞれセッションミュージシャン/プロデューサーとしての活動もしている人達らしいんですが、このグループも少しユニット的な色合いがあるんでしょうかね?この3rdアルバムも、前作から7年のインターバルを置いて“あれっ、いつの間に?”といった感じでリリースされていたんですよ。・・・あっ、危ない!3rdでは女性ボーカリストが代わっているんだった!ソロに転向したサンドラから、
ジャッキー・マギーというおねえちゃんに代わっています。長い空白はそういう事なのか?
僕が最初に聴いたのは2ndアルバム
“Moon In Scorpio”で、これは彼等のアルバムの中ではかなり
ロック色が強いものなんですよ。それというのも、このアルバムがリリースされた'91年当時は、Living Colourの大ブレークもあって、ブラックロックというジャンルが盛り上がりを見せていたんですね。このアルバムにも、Livi-
ng Colourの
ヴァーノン・リードが参加していて、オープニングの曲からモロヴァーノン・リード節!といったギターソロを炸裂させています。・・・
“やっぱりそっちから入ってんのかよ!”と言われそうですが、まあ良いじゃないですか(笑)。そういったロック色の強い曲も数多く含まれているんですが、他にもファンキーな曲、メロディアスなバラードとバラエティに富んでいて、僕はこのアルバムも大好きなんです。
“Moon In Scorpio”もよろしくお願いします。・・・ていうか、このアルバム、LIVEレコーディングってホントですか?(汗)
そしてこの
“Connected”、ブラックロックブーム(と言っても、Living Colourに続くバンドは無かったですねぇ・・・)も去ってしまった'98年にリリースされているので、前作のようなハードロック路線の曲はありません。ストレートなR&B、ソウル、ファンクといった曲が殆んどですね。彼等はプロデュース業もやっている人達なので、当然、打ち込みによる音作りにだって精通しているはずですが、そこはミュージシャンとしての意地とプライドがあるのか、単に打ち込みの音が好きじゃないのか、
あくまでも生の音に拘った音作りが成されていて(勿論、打ち込みの音も使われてますが)、僕はそこが好きなのです。・・・ここで、やっと冒頭の“打ち込み嫌い発言”に繋がるのであった(笑)。まあ、グループ名からも、彼らが熱い人達だというのが分かりますよね。
“Family Affair”で
“Stand!”な人達ですから(笑)。・・・単にFamily S-
toneを もじったのかもしれないな。歌も演奏も素晴らしく上手いグループです。ローズピアノとトーキングモジュレイターによるイントロが印象的な
“When Heaven Calls”や、アコースティックギターとストリングスをフィーチャーした
“What Must I Do Now?” 辺りが僕のお気に入りです。・・・ちょっと待て!“When Heaven Calls”のコンポーザーとしてクレジットがある
C. Gloverって、Living Colourのコリー・グローヴァーじゃないのか?!・・・あ、これ前にもビックリした事あったな(笑)。忘れてただけだ。