2日前、2月26日に、ホンダF1チームの2007年型車
RA107の正式なカラーリングが発表されました。昨シーズン終了直後から、“2007年のホンダF1カーは環境問題を意識して、グリーンに塗られるのではないか?”と噂されていましたが、実際に発表されたカラーリングは、もっとストレートに環境問題に訴えかけるかのような、車体全体に地球が大きく描かれたものになっていました。更に印象的なのは、ホンダと(公式タイヤサプライヤーである)ブリヂストン、ホンダが新たに設けたウェブサイト
myearthdream.com以外のスポンサーロゴが見当たらないところ。・・・昨日の朝刊の経済面にも掲載されていたので、既に多くの人が目にしたと思いますが、これどうでしょう?F1ファンの間では賛否両論あって、どちらかと言えば、否定的な意見を多く見かけるような気もしますが。否定的な意見としては、やはり“偽善的である” というのが多数を占めるようですけど、それもまあ、分からないではないです。何だかんだ言っても、これはF1カーですからねえ。化石燃料の消費量は凄まじいものだし、市販車の何倍もCO2を排出します。勿論、開発には膨大な資金が掛かる訳だし ・・・。それに実際問題として、タバコスポンサー(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)の撤退がなければ、こういうコンセプトも生まれなかった可能性が大です。非常に立派なコンセプトで、早くもマスコミやファンの注目は引いたので、マーケティングの面からも良い結果が得られそうですが、“偽善的”と言われれば、それは確かにそうだと思います。多少の“取ってつけた感”はありますよね。
・・・そんな感じで、否定派の意見も充分分かりますが、僕としては、これ良いんじゃないかと思います。世界に11しかないF1チームのひとつが、“ホントのこと言えば、化石燃料どんどん使って、エンジンガンガン回したいんだけど、企業としては、環境のこともちょっとは考えてます”と意思表示するのは大事なことだと思います。いや、皮肉でも何でもなく。だって、ロゴの露出はなくてもスポンサードしている企業はあるんですから(去年より増えているんだそうですが)、彼等を説得するのだって大変だったと思うんですよね。良くこんなコンセプトを打ち出したものだなと思います。企業努力してますよね。“スポンサーロゴなし”というのも画期的だと思うし、このプリント(ペイントではないと思うんですけどねえ)技術も凄いと思います。マクラーレンが昨年から始めたのミラー塗装もビックリしたけど、これにはもっと驚いた。ロン・デニスはちょっと悔しがっているんじゃないでしょうか?・・・で、純粋にカラーリングとして観てどうかと言うと・・・う~ん、どうでしょう?(笑) 微妙。青と緑を基調にした全体の色合いは好きなんですが、この細かい模様が走った時にどうなるかというのが良く分からないし、角度によってはイグアナみたいに見えるんですよね(笑)。まあ、レーシングカーの常で、“速いクルマは美しく見える”ってやつでしょうか。速ければ誰も文句は言わないだろうし、そこで文句をつければ、それはただのヒガミに聞こえることでしょう。・・・でも、RA107、今のところ、そんなに速くないみたいですね(涙)。冬のテストでは、フェラーリとマクラーレンの2チームがずっと好調を維持していて、そこにルノーとBMWが絡むという構図が続いているようです。日本チームも、もうちょい頑張れ!