すみません、今日は
JETでお願いします。・・・って、何も謝ることは無いんですが(笑)、以前、“JETのような人気者はこのブログで紹介したりしません”というようなことを書いた手前、どうも気が引けるっちゅうか、自分の責任感の無さが嫌になるっちゅうかで、どうしても低姿勢になってしまいます(汗)。でも、今日はJETで。人気者のアルバムや話題作を取り上げたりするのは、やっぱりちょっとこっ恥ずかしい気がするんですが、JETで。・・・と言うのも、先日の記事で、“
ジミー・スコットやフジ子・ヘミングはロックしてる”と書いたじゃないですか。それって、真面目なジャズファンやクラシックファンからしてみれば、“お前は何を言うとんねん”ですよね。・・・なので、今日は素直に“ロックしてるロックバンド”にしようと思って、JETに御登場願った訳です。このバンドを“ロックしてない”と言える人は居ないでしょう(
ジミーもフジ子もロックしてるけど・・・)。もし、そんなことを言える人が居るとすれば、“あんたはどれだけ凄いロッカーなんだ?”って話です(笑)。
・・・JETと聞いてまず思い出されるのは、やはりiPodのCMに使われた
“Are You Gonna Be My Girl”ですが、僕は肝心のそのCM、つい先程まで観たことありませんでした(笑)。これまた以前に書いたことなんですが、僕の住む新潟では、iPodのCMやってないんですよね(一応断わっておくと、iPodを含むApple製品は、電気屋行けば、ちゃんと売ってます)。YouTubeを利用してようやくそれを観た訳ですが(ついでに
Caesarsのやつと、JETの2ndアルバムのCMも観た)、なるほどカッコ良い。カッコ良いし、分かりやすい。そりゃ人気も出ますわねえ。でも、JETの偉かったところは、そういう風に分かりやすくロックして、若者のハートをガッチリ掴んだと同時に、ロックの伝統を見事に継承して、お年寄りリスナーの純な気持ちにもしっかり応えたところだと思います。JETのアルバムを聴いていると、“お~、これは
ストーンズだ”とか、“あ、こんなところに
The Whoが・・・”みたいに感じることも少なくないですよね。その余りにストレートなロックさ加減に、“いや~、兄ちゃん達、頑張ってるなぁ~、若いって良いね~”と応援したくなったお年寄りも多かったと思います。・・・あとはアレです。彼等の1stアルバム
“Get Born”には、ビリー・プレストン(合掌・・・)も参加していたじゃないですか。純情な年配リスナーは、こういうのに弱いんですよね(笑)。“この人が参加しているアルバムが悪い筈無かろう”みたいな。・・・JETがそんな風に素直にロック出来たのも、オーストラリアというちょっとズレた土地に住んでいたからでしょうかね?オセアニアンロッカーのアルバムを聴くと、僕はいつもそう思うんですよ。W杯ドイツ大会での、サッカーオーストラリア代表を観ても感じましたが、あっちの人って、原始的なんでしょうか?(馬鹿にしている訳ではない・笑)
・・・そしてこれは、大ヒットしたデビューアルバムから3年ぶりにリリースされた2nd アルバム。“Get Born”の次は
“Shine On”、相変わらず分かりやすいです。頭使っていないフリして、大分戦略練ってます(笑)。この人達の場合、メチャメチャストレートにロックして、1度テレビで観た(MTV Awardだったかな?)LIVE演奏も、まるで学園祭に出てきた軽音楽部2回生のバンド(笑)のように素人くさいものだったりしましたが、その曲作りは非常に巧いですよね。初めから。キャッチーなリフ、フックのあるメロディの書き方を知っているという感じで(・・・なので僕の場合、彼等の音楽から“初期衝動”のようなものを感じることは少なかったりする)。このアルバムでも、彼等の曲作りの巧さは如何なく発揮されている・・・と言うより、更に進歩、進化(深化?)しています。特にメロディが良いですね。時にハッとするほど美しいメロディが流れてくるし(タイトル曲なんて良いですねえ)、女声コーラスやストリングスなどを有効に使ったその生かし方がまた良いんですよ。・・・まあ、人によっては、前作の “Are You Gonna Be My Girl”のようなキラーチューンが無いことを不満に思うのかもしれませんが、僕はこんな風に“引くことも覚えたJET”を頼もしく思います。ガンガン行くことも決して忘れてはいないし、セスター兄弟は中々凄いソングライティングチームです。・・・この2ndアルバムを聴くと、多くの人が(ハーモニーの付け方やストリングスの使い方なんかに)The Beatlesからの影響を強く感じると思うんですが、そういったことをパッと連想させてしまう辺りも、彼等の成長を物語っていますよね。JETはまだまだカッコ良いバンドになりそうです。若いって素晴らしいですね~。
・・・このアルバムには、前回のビリー・プレストンのような大御所は参加していませんが、ゲストミュージシャンのクレジット欄を観ていたら、
ジェイソン・フォークナーの名前を発見しました(ストリングスのアレンジ)。前作には、
ロジャー・マニングが参加していたし(すっかり忘れてたけど・・・)、
Jellyfishの元メンバーは、色んなバンドやミュージシャンを裏からしっかり支えてますねえ。