全国各地でお盆の墓参りが行われていた、昨日8月13日は、キューバのカストロ議長の誕生日でもあったらしいですね。一時は死亡説まで流れたカストロ議長でしたが、まだ健在のようです。・・・最近のものとされる写真も発表されましたが、着ているジャージがキューバ国旗と同じ配色とは言え、adidasのものであるところが面白かったです(笑)。・・・と、こんな書き出し方をしてみましたが、当然、僕が社会主義者であるなんてことはまったくなくて(わざわざ書かなくても分かるでしょうねえ・・・)、このアルバムを取り上げようと考えていたところ、“カストロ議長80歳になる”というニュースを知ったので、一応ちょっと触れておこうかな・・・なんて思った次第です(洒落で“誕生日おめでとうございます”と書き出そうかとも考えたんですが、“洒落が通じなかったらまずいな・・・(汗)”とか思って止めました・笑)。
・・・てことで、
コンパイ・セグンドですが、この人はカストロ議長よりずっと年上で、3年と1ヶ月前に95歳で大往生した、キューバ音楽界の長老(1907年生まれ)です ・・・でした。長老で大物なので、
ライ・クーダーがまとめ上げたプロジェクト、
Buena Vista Social Clubに参加した時も、別のレコード会社との契約がある状態で、あのアルバムにより一躍有名になった
イブライム・フェレールのような人とは違い、キューバ音楽ファンの間では元々有名な人だったようですが、ロック馬鹿で不勉強な僕は、彼のこともあのアルバムで知りました。・・・いや、実を言いますと、先日、某ブログでヴィム・ヴェンダースの話をちょっとだけしたら、無性にあの映画が観たくなってきて、現在、久々に観直しているところなんです。“観直しているところ”というのはですね・・・、夜、電気を消して横になって観ていると、すぐに眠くなってしまって、20分から30分もすると、もう観ていられないんですよ・・・。そこでビデオを止めて寝てしまうというのを2日続けています(なので、まだ半分しか観ていない)。・・・でも、その20分の間でもしっかり感動してしまうんですよねぇ~。何だか言い訳がましいけど、ホントに(笑)。・・・アルバムの“BVSC”も、映画の“BVSC”も、オープニングを飾るのは
“Chan Chan”というコンパイの持ち歌で、あの曲は初めて耳にした時から、僕の中で殿堂入りしたものだったりするんですが、今回久々に映画を観直して、あのイントロが始まった途端に、不覚にも“うるっ”と来てしまいました(恥)。・・・そう言えば、映画の予告編であれを観た時もそんな感じだったな(笑)。・・・そんな感じの今日この頃なので、ここはやっぱりコンパイ・セグンド長老に御登場願った訳です。
・・・2001年にリリースされたこのアルバムは、
“Duets”というタイトルからも分かるように、コンパイ・セグンドと他のアーティスト/ボーカリスト達とのデュエットを収めたもので、新録曲もいくつか入っていますが、既初曲も多数含むものだったりするので、“つうな人達”に言わせれば“企画盤”ということになるかもしれません。でも、僕はつうではないので、これでも充分楽しめます(笑)。ちゅうか、こういうやつの方が楽で良かったりする。・・・コンパイ・セグンドという人は、映画に出演した90歳ぐらいの時に、“ワシは未だに現役で、今も子作りに励んでいるところなのじゃ”とか仰っていたぐらい色気・・・と言うか、スケベ心が旺盛な人だったので、こんな風に自分が楽しみながら録音した曲は、“めんどくさいこと言わんと楽しんでくれたまへ”みたいに思っていたに違いありません。きっとそうです。そういうことにしておきましょう(笑)。コンパイ本人も、ゲストアーティスト達も、ホントに楽しそう、気持ち良さそうに歌っている曲ばかりなのに、周りがとやかく言っても始まりません。ステレオから流れてくる歌を、ただ素直に聴いていれば良いんですよ。“コンパイとデュエットしているのが誰か?”なんて面倒なことも考えなくて良いんです。僕なんて、未だに殆ど知りませんわ(笑)。・・・え~と、名前を知っているのは、
セザリア・エヴォラ、(BVSC組の)
エリアデス・オチョア、
シャルル・アズナブール、(この人もBVSC組)
オマーラ・ポルトゥオンド、あとは
アントニオ・バンデラスぐらいですかね。3分の1以下です(汗)。まあ、良いじゃないですか。夏だし。・・・女好きの長老(絶対そうに決まってる)にしては、女性とのデュエットが意外に少ない気がしますが、それもまた人生。
どの曲も、ホント気持ち良さそうに歌っていますが、オープニングで
Khaled(ハレドと読むんですかね?アルジェリアのアーティストらしいですけど)とデュエットしている曲、セザリア・エヴォラとの曲、アントニオ・バンデラスとの曲(・・・このアントニオ・バンデラスは、“あのアントニオ・バンデラス”です。俳優の。
このアルバムに収録されていた永遠の名曲(笑)“わが心のマリア”を歌ってます)、そしてやはり、エリアデス・オチョアとの“Chan Chan”が印象的です(この曲、コンパイの持ち歌ではありますが、高いパートを歌っているエリアデス・オチョアの声が凄く良いんですよね)。アルジェリアのアーティストが参加しているところからも想像がつくかと思いますが、異種格闘技の趣きが感じられる曲もあって(他にフラメンコ風の曲があったりする)、それがまた良かったりするんですよ。・・・さあ、今日も映画の続き観るかな~。