夏がくれば思い出す・・・、
“真冬にお前は何言うとんじゃー!”と、自分でツッコミ入れたくなりますが、このアルバムは僕にとって、そんなアルバムです。今、ちょっと下の方を見てみたら、このところ紹介しているアルバムは、テキサスやジョージア出身のバリバリのロックバンドばかりで、さすがにこれはまずい展開だと思いましてね・・・。これだと、僕は普段からロックしか聴かない
ロック馬鹿、下手すりゃアメリカ南部のバンド専門みたいに思われるんじゃないかとか、そんな風に思ったりもしまして・・・。
まあ、ロック馬鹿というのは、それで
正解なんですが(笑)、いつも男くさいロックばかり聴いている訳ではないのです。別に言い訳する必要もないんですけどね(笑)。
・・・それとですね、カテゴリのところに一応
“Movie”というのを設けてあるんですが、映画の事はまるで書いてないんですよね(汗)。アルバム紹介みたいな文章は、昔からちょこちょこ書いているんですが、映画の紹介文みたいなのって殆んど書いた事ないんで~。“う~ん、どんな風に書いたもんかなぁ・・・”とか思っているうちに、ここまで来てしまいました。だったら、とりあえず映画のサントラ盤でも紹介して、それを“Movie”のところに入れておこうなんて卑怯な事を思いついた訳です(笑)。
という事で、思い出したのがこのサントラです。でも、これがまた、全然最近の映画ではないんですよ(笑)。もう10年近く前の映画です。いかんなぁ・・・。これでは、またしても、最近の映画は観た事無い奴だと思われそうだ・・・。まあ、くよくよ考えていても仕方ないか~(笑)。でも、このサントラは、ホント毎年夏になると思い出して、車の中でよく聴いていたんです。映画
“Curdled”(邦題は
フェティッシュ)のサウンドトラックです。御存知、クエンティン・タランティーノ(1発目にタランティーノの名前出すのも、なんだかなぁ・・・)製作総指揮のブラックコメディです。主演のおねえちゃん、アンジェラ・ジョーンズは、“Pulp Fiction”にも、タクシードライバー役で出てましたね。御覧になった方も多いと思うんで、ここでストーリーを紹介したりはしませんが(笑)、僕は結構面白く観れて、映画を観たその足でCDショップに向かい、サントラ盤を買って帰りました。
主人公ガブリエラが中米コロンビアの出身で、今はマイアミに住んでいるという設定なので、この映画にはラテン音楽が使われています。でも、コロンビアなので、ボサノバだとか、サルサだとか、そっちではなくて、
もっと俗っぽいやつです(笑)。こっちの音楽(リズム)はクンビアと言うらしいですね。あとは
ラテン歌謡とでも言いますか、現地のあまり高級ではないクラブで、ガンガンかかっていそうな曲が中心です。
Tulio Zuloagaという人の曲を、僕は気に入っているんですが、この曲なんかは、歪んだギターの音と
ムード歌謡風のサックスで始まって、そこにバンドネオンが加わって、ギターソロがあって・・・と
非常に下世話(でも、ロマンチック)で、現在の(と言っても、もう10年前か・・・)ラテンPOPSの姿を我々に伝えてくれます。・・・いや、ちょっと言ってみただけですが。個人的には、この曲、冬にもいけるんですよね。
他に、このアルバムの“売り”ともなっていたのは、GN'R(当時)の
スラッシュと
マルタ・サンチェスというおねえちゃんが共演した(しまった・・・、結局またロックだ・・・)曲、
“Obsession”であるとか(他にスラッシュのガットギターによるインスト曲も収録)、
ロザーナというおねえちゃんの
“El Talisman” “Lunas Rotas”で、この辺の曲は文句なしに良いです。その後、僕はこの2人のおねえちゃんのアルバムも買いました。マルタ・サンチェスはジャケットが良かったです。
そんな風に、優れた
ラテン歌謡オムニバスアルバムとしても楽しめてしまうサウンドトラック、寒い冬のうちに買っておきませんか?夏になると売切れてしまうかもしれませんよ。CDショップのクリアランスコーナーでもよく見かけます。ヴィム・ヴェンダースが “Buena Vista Social Club”で、世界的なキューバブームを作るより前に、タランティーノは僕に
コロンビア/ラテン歌謡ブームを作っていたのでした。
・・・という事で、この記事は“Movie”のコーナーに入れます。反則なのは分かっているさ~。