秋分の日おめでとうございます。まだまだ暑さの残る土地にお住まいの方もいらっしゃると思いますが、さすがにここまで来ると、朝や夜などは“秋だなぁ・・・”と実感します。と言っても、僕の場合、まだ季節の変わり目であるこの時期は、“秋の花粉祭り”開催中で手放しでは喜べないんですが・・・(泣)。それでも春に較べればずっとマシなので、今から本格的な秋の訪れが楽しみでなりません。
秋最高!なんたって、秋は夜が長いのが良いですよね。音楽を聴いたり、映画を観たりして、こんなに沁みる季節はないと思います。冬は冬でまた良いんですが、やっぱり秋がベストです。そしてそんな秋の夜長には女性ボーカルを聴きたくなる事があります。という事で、今日は
サラ・マクラクラン。相変わらず前置きが長くてすみません。ようやく夏が終わったのが嬉しくて・・・。
1997年リリースの
“Surfacing”は、全世界で500万枚以上のセールスを記録した大ヒットアルバムとなりましたが(実は最近までそんな事まったく知りませんでした・・・)、この
“Afterglow”は、それから約7年ぶりとなる2003年の秋にリリースされました。“Surfacing”発表後、彼女は女性アーティストのみによるフェスティバル形式のツアー
“Lilith Fair”を主催したりもしましたが、そういった大きな動きのあと、このアルバムの長い制作過程において、彼女には母親の他界と娘の誕生というふたつの重大な出来事があったそうなんです。そして“Afterglow”というタイトルには、彼女がその数年間で経験した事や、アルバムがようやく完成した時の彼女の心境なども現れているらしいです(インタビューでは“この言葉しか浮かんでこなかった”とも言っていましたが)。・・・う~ん、こういうデータ的な事を真面目に書いていると、どうも文章が硬くなってしまって駄目ですね。まあ駄目って事もないんですが ・・・と言うか、本来ならば、こういう風に真面目に書くべきなんですが・・・、慣れない事をすると、頭が混乱してきます(笑)。なので、ここからはいつも通りに戻します。
サラ・マクラクランは顔もきれいで、僕なんかはそれだけでも満足って感じなんですが(笑)、声や曲調も凄くきれいで、聴いていると非常に落ち着きます。でも、このアルバムの歌詞や曲のテーマには、暗いものや重いものが結構あるんです。例えば2曲目に収められている
“World On Fire”という曲は非常に美しい曲でもあって、僕は凄く好きなんですが、タイトルからも想像がつくように、これは9.11に直接言及した曲なんです。・・・まあ、個性的なアーティストが多数参加した、Lilith Fairのようなイベントを主催した人ですから、元々芯の強い部分もあったと思いますが、母になって更に強さを増したって事なんでしょうか?比較的シンプルな音作りだった前作に較べて、このアルバムでは、彼女が好きな楽器であるというチェロなどのストリングスも多用されていて、曲を盛り上げるのに一役買っていると思います。また、
トニー・レヴィンが数曲でゲスト参加しているのも特筆すべき事で、彼の参加が関係しているのか、していないのか(どっちやねーん!)、アルバムの雰囲気が
ピーター・ガブリエルのそれに近いような気がするんですよね(
“Answer”という静かな曲なんて、凄くそんな感じですね)。・・・そんな風に感じながら、雑誌に載っていた彼女のインタビューを読んでみたら、彼女が最も共感するアーティストは、ピーター ・ガブリエルなんだそうです(他にはU2やColdplay、アニー・レノックスなど)。女性ボーカルファンのみならず、こういったアーティストのファンが聴いても楽しめるアルバムではないかと思います。それにしても、きれいなお母さんですねえ・・・。