アメリカの6大テレビ局が共同で生放送した、ハリケーン“カトリーナ”による被災者救援を目的としたチャリティLIVE
“Shelter From The Storm: A Concert For The Gulf Coast”が、今日の午後、WOWOWでも放送されました。御覧になった方は多いですよね?無料放送でしたし。LIVEと言っても、観客のいないスタジオでの演奏(恐らく事前に収録していたもの、U2 with メアリー・J・ブライジは、観客の入っていないコンサート会場での演奏)で、歌の合間には、モーガン・フリーマンやキャメロン・ディアス、ジャック・ブラックといったハリウッドスターが募金や寄付を呼びかけるという形で進行しました(俳優達は電話に出たりもしてました、いきなりジャック・ニコルソンが電話に出たりしたら驚くでしょうねえ)。・・・こういう風に有名人がチャリティを行なうと、“あんなのは売名行為だろう”みたいにヒネた考え方をする人もいたりしますが、僕は、被害の深刻さを知って何かしようとすぐに行動に移した彼等は、責任を現場の指揮官1人に押し付けて、被害に対する自分達の対応のまずさ、遅さをごまかそうとしているアメリカ政府より、ずっと偉いと思います。
・・・それで、こういう事を書こうと思ったのは、やはりミュージシャン達の演奏がどれも素晴らしかったからなんです。出演したアーティストの誰もが、真剣なパフォーマンスをしていると僕は感じました。普段はチャラチャラした人種の代表に思われているような彼等ですが、やる時はやってくれます。チャリティに参加したアーティストは、出演順に、ランディ・ニューマン、U2 with メアリー・J・ブライジ、アリシア・キーズ、ニール・ヤング、Foo Fighters、マライア・キャリー、ポール・サイモン、Dixie Chi-
cks、シェリル・クロウ、
ロッド・スチュワート、カニエ・ウェスト、ガース・ブルックス、
Dr. Johnです。ランディ・ニューマンの
“Lousiana 1927”で始まったこのLIVE、どれも本当に素晴らしいパフォーマンスだと思いましたが、特に印象に残ったのは、ゴスペルメドレーを披露したアリシア・キーズ、ピアノの弾き語りで歌ったニール・ヤング、犠牲者に対する追悼の意味からか、静かな曲を演奏するアーティストが多い中、いつものように元気一杯の演奏を聴かせてくれた(でも、デイヴ・グロールの表情は、いつになく真剣だった)Foo Fighters、ロバート・ランドルフと共演したDixie Chicks、ジェリー・ローソン&Talk Of The Townというアカペラグループと一緒に
“People Get Ready”を歌ったロッド・スチュワートなどですね。
U2はメアリー・J・ブライジと、Dixie Chicksはロバート・ランドルフと、そしてポール・サイモンはウィントン・マルサリスと共演していたりと、普段は滅多に実現しない演奏を聴く事ができたのも素晴らしかったと思います(ガース・ブルックスのバックでは、ウィル・リーがベースを弾いていました)。また、Foo Fightersが演奏した曲はCCRの
“Bone On The Bayou”でしたが、この曲も今回被害に会った地域を舞台にしたものですし、こういう曲をカバーしたところにも、ミュージシャンの真剣さが現れていたような気がします。Dr. Johnの歌う
“Walking To New Orleans”で、この番組は終わりましたが、少しでも早くあの町が再生してくれると良いですね。・・・と、この間からニューオーリンズ、ニューオーリンズと騒いでいますが、ここ日本でも台風による被害が相次いでいます。幸い、僕の住む地域は先日の14号でも大した被害は受けていませんが、台風の進路に当たる地域にお住まいの方は、くれぐれもお気をつけ下さい。15号も近づいてきているみたいですし。
・・・今回、この番組を見逃してしまったという方、来週の水曜、
14日午後11時から、今度はNHK BSで放送されるようです。ホントに素晴らしいLIVEでしたから、次回はお見逃しのないよう。しかし、この対応の遅さは、いかにもNHKらしいと言うか、何と言うか・・・。