月曜に“今週は夏向きのアルバムを紹介します”と適当にでっちあげて、早くも土曜を迎えました。やれば何とかなるもんですね(笑)。ちょっとしたテーマを決めてアルバムを紹介していくのって意外と良いかも。アルバム選びやすいかも。・・・そして
“I Love Summer 2005”第6弾は、1997年にリリースされた
トッド・ラングレンの
“With A Twist”です。このアルバムは良っいすよ~。ホント夏にお薦めです。・・・と言っても、昨日まで紹介してきたアルバムが実はお薦めではないとかそういう事ではありませんが(笑)。
・・・まあ、正直な話、僕はトッド・ラングレンというアーティストに対して特別な思い入れを持っている訳ではないんです。彼の音楽を聴いて“良い曲だなぁ”とか“素晴らしいアレンジだなぁ”という風にはしょっちゅう思うんですけど、彼のような濃いファンを持つ人に対してはどうも引き気味になるんですよね・・・。いつも言ってる事ですけど、昔からマニアとまで呼べるファンを持つバンド/アーティストに対しては“僕の出る幕ではないか・・・、お後がよろしいようで・・・”みたいになってしまうんですよ。自分がロックを聴き始めた頃から熱心に聴いていれば、まだそんなつまらない事も考えたりしないんでしょうけど、そうではなかったりするとやはり駄目なんです。天邪鬼でしょう?自分でも嫌になる時がありますよ。・・・まあ、The Rolling StonesやLed Zeppelinはある程度聴いていたので、それなりの思い入れもあるんですが、その後これらのバンドの濃いファンと付き合うようになって、“それじゃ僕はパスで・・・”という風に思ってしまいました(笑)。トッド・ラングレンの場合も勿論、僕がロックを聴き始めた頃から人気のあるアーティストでしたが、その頃は積極的に聴こうという気になれなかったんですよ。・・・どうしてかと言うとですね、
“変な顔だなぁ”と思っていたからです(笑)。“この人、ホントにロックスターなのか?顔は長いし、ムスタング使ってるぞ、変なの~”みたいに思ってたんですよ(・・・今思い出しましたけど、日本では“ムスタングと言えばこの人”のCharが、以前 “一番ムスタングらしい音を出していたのはトッド・ラングレンかな~”みたいに言ってた事がありましたね)。
僕は彼の事をそんな風になめていたんですが(笑)、何かの機会で彼の曲を耳にしたりするとやっぱり良いんですよね。凄く。当り前の話なんですけど。トッドファンの皆さん、ごめんなさい。更に彼はスティーヴン・タイラーの娘を自分の子供として育てていた素晴らしい人物でもあるらしいじゃないですか。いや、これは音楽と全然関係ないんですけどね(笑)。リヴ・タイラー結構好きなんで書きたくなりました。いくら顔が長くても、やはり彼は凄い才能の持ち主で、名曲と呼べる曲をいくつも生み出した素晴らしいソングライターなんですよね。・・・今更そんな事書いてもしょうがないと自分でも思いながら書いてます(笑)。・・・まあ、僕のように変に突っ張ったりしていると、素晴らしい音楽やアーティストに触れる機会が減ったり、遅くなったりしてしまうので気をつけましょうという話です。そのアーティストが凄く気に入ったのに、その人と自分の間に変な壁ができてしまってからでは手遅れですから。・・・って、そんなつまらない悩み持ってるのは僕ぐらいしかいないか。人間素直が一番です。
・・・まあ、そんなどうでも良い話はこれぐらいにしてアルバムの話を始めますが、何故このアルバムが夏向きかというとですね、これ
ボサノヴァアルバムなんですよ。やっぱり夏はボサノヴァですよ(笑)。 誰がなんと言おうと夏はBossa(S戸崎さん、元気ですか~?)。どう考えても単純なんですが、夏になるとやはりこういった音楽が気持ち良いんですよね。勿論、冬に聴いたって気持ち良いんですけど(実際、僕は冬にも良く聴いてます)、暖かい季節(まあ、今は暖かい通り越してますが・・・)に聴いた方が気持ち良いんですよね。僕は。トッドだってトロピカルなカクテル飲んでるじゃないですか。でも、結構厚着してるな・・・。それで、彼はこのアルバムでどういった曲を演っているのかというと、有名なボッサナンバーを彼らしくアレンジして演っている訳ではなくて(こういうのも聴いてみたいです)、
自分のヒット曲やマーヴィン・ゲイの曲をボサノヴァにアレンジして演っているんですよ。これが良いんですよね~。素晴らしいんです。普通、こういった事は例えばトリビュートアルバムなんかで、他のミュージシャンが演ったりする事ですが、彼は自分で自分の曲をいじっているんですよ。自分で“企画もの”を作っているんです(笑)。この辺、“鬼才”と呼ばれる人ならではですね。
・・・でね、ブラジル音楽って、あまりに沢山ありすぎて、誰のどのアルバムを聴いたら良いのか分からない時もあるじゃないですか?だからと言って、アントニオ・カルロス・ジョビンやカエターノ・ヴェローゾみたいな超有名アーティストのアルバムばかり聴いていてもアレだし、小野リサ聴くのも癪だし(笑)。・・・こういう事に拘るのも僕のつまらない癖なんですが、ボサノヴァと言えば、
“イパネマの娘”より
“サバンナの女”というような奴ですから、大目に見てやって下さい(涙)。・・・そんな風にボッサのアルバム選びに困った時に、このアルバムは最適なんです。実際、僕はトム・ジョビンのアルバムよりこっちを良く聴いてます。聴きなれたトッドナンバーのメロディがボサノヴァにアレンジしてある訳ですから、非常に心地良いんです。・・・ただ、トッドは勿論真剣にこのアルバムを作ったんですけど、ファンからの評価は決して高くないみたいですね(笑)。・・・
でも僕は好きだ!だって、過去のトッドに思い入れないから(笑)。
“I Saw The Light” “Can We Still Be Friends” “Mated” “I Want You” “A Dream Goes On Forever”・・・、この辺の曲はやっぱり良いですねえ。マーヴィン・ゲイの“I Want You”なんて抜群ですよ。
・・・思い入れない割に長いなあ(笑)。