2002年にリリースされた
ロバート・プラント7枚目のソロアルバムです。・・・先日発売された最新アルバムでもなく、皆さん良く知っているLed Zeppelinのアルバムでもなく、何とも中途半端な感じでどうもすみません。新しいやつはまだ聴いていないんですよね・・・。できればそれを聴いてから堂々とこのアルバムを紹介したかったんですが(笑)、計画倒れに終わってしまいました。今日は22時を過ぎても紹介するアルバムが浮かんでこなかったんですよ・・・。それで前々から取り上げるつもりでいた、このアルバムに御登場願ったんです。できもしない計画なんて立てるもんじゃないですねえ。結局こんな事になるんだから。・・・無駄口多いでしょ?実は、まだ何を書いたら良いのか分かっていないんですよ(笑)。考えがまとまるまで、時間稼ぎにキーを打っているだけなんです。
・・・The BeatlesやThe Rolling Stonesに関係したアーティストを取り上げる時には毎回書いている事なんですが、僕はどうもそういった
超ビッグアーティストに対しては入れ込めない性格なんですよね。この辺の人達は、僕がロックを聴き始めた頃は既に伝説のような存在だったし、それぞれに強烈なファンがついていたじゃないですか。・・・何と言うか、“僕達、私達のバンド”という風には思えなかったんですよ。自分より一世代、二世代前の人達のものといったイメージを持っていたんです。逆にKISSやQUEEN、AEROSMITHといったバンドは自分達のものという意識を持っていましたけどね。勝手に(笑)。僕に年上の兄姉がいて、そういったバンドの音楽を小さい頃から聴いていれば、そんなつまらない事は考えないで普通に聴けたんでしょうけど、生憎そうではなかったので、妙な意識を持ってしまったんです。この辺は、最近の若い人の方が、つまらない拘りもなく“カッコ良いものはカッコ良い” と素直に聴けているんじゃないでしょうか?・・・僕のように、つまらない拘りを持っている人いませんか?1人では淋しいので分かち合いましょう。“そうそう、ビートルズやストーンズのファンって引くよね~”とか(笑)。
・・・で、このロバート・プラントがいたLed Zeppelinや、Deep Purpleという(少なくとも日本での)2大ハードロックバンドに対しても、そういう意識を少なからず持っていたんですよ。実際、僕がロックを聴き始めた頃、Deep Purpleからは人気者のリッチー・ブラックモアは既に脱退していて、解散するかしないかという時期だったんです。Led Zeppelinはですね・・・、最初に買った何冊かの音楽雑誌にあまり大きく取り上げられていなかったというだけの理由で、てっきり
解散しているバンドだと思い込んでいたんですよ(笑)。'76年なんて
“Presence”や映画のサントラが出た年でもあって、バリバリの現役だったんですけどね。恐らく、最初に観た写真の彼等が髭面だったりして、えらい年寄りに感じたとかそういう理由もあったと思うんですが(笑)、勝手にLed Zeppelinを解散させていたんです。どーもすみません。ZEPのようなバンドは KISSのような小者と違って(笑)、露出も決して多くはないじゃないですか。それもあったと思うんですよね。これ以上言い訳するのはやめときます・・・。意外な事にLed Zeppelinは解散していなかったので(笑)、アルバムを色々聴いたり、映画
“The Song Remains The Same”(狂熱のライヴ)も、ロードショーで観たりしました。なので、一番好きなZEPのアルバムという事ではないですけど、思い出があるのはこの映画のサントラでもある2枚組のLIVEアルバムですね。
・・・でも、やっぱりLed Zeppelinに入れ込んだ事はなかったですかねえ。なんたって、日本ではLIVEを観れないバンドになっていましたから。もうその頃はコンサートを演る事自体が事件になるバンドでしたしね。あと、Led Zeppelinの場合も、ファンが濃すぎるんですよね(笑)。スタジオアルバムを全部持っているなんて、ファンでも何でもないみたいな世界じゃないですか。“何年のどこどこの演奏”とか、そういうレベルになっているでしょう?こういうのにも憧れる反面、ついて行く気もないんですよ。僕の場合。そういう人達には、尊敬の意味も込めて
“あなた達アホですか?” と言いたいですね(笑)。最近も“Led Zeppelinブートガイド”みたいな本が出てるしなぁ・・・。それでも、“ZEP派か?Purple派か?”と聞かれれば(日本にはこういうのありますよね・笑)、
圧倒的にZEP派だし、バンド解散後のメンバーのソロアルバムも結構聴いている訳なんです。Page & Plantも観に行きましたしね。マニアじゃないんで、1日だけ(笑)。彼等の偉大さを今更語る気もないんですが、やはりブルースを出発点として、フォーク、ファンク、レゲエ、中近東の音楽・・・と、様々な音楽を取り入れてオリジナルな音楽を作り上げたところは、ホントに凄いと思います。
'80年のバンド解散後、一番精力的に活動しているのは、このロバート・プラントで、彼が今までに出したアルバムはどれもクォリティの高いものだと思います。今も彼にLed Zeppelinの幻影を追い求める人には、そうは思えないアルバムもあるかもしれませんが、僕は
どのアルバムも、その時代その時代のロバート・プラントが聴けるものだと思います。大体、今のロバート・プラントにZEP時代の歌を求める事自体に無理がありますよね。若い頃の彼は、まさに怪物じゃないですか。僕は今の彼の歌も好きですけどね。LIVEはどうなのか知りませんけど。・・・で、このアルバムは、前作“Fate Of Nations”から9年ぶりに発表されたものですが、ここで聴ける音はバックの演奏も含めて非常に大人と言うか、決して無理をしていない感じがあります。ボブ・ディランの
“One More Cup Of Coffee”や
“Morning Dew”、
“Hey Joe”などカバー曲も多く、ロバート・プラントが好きな音楽を気に入ったバンドと一緒に自然体で演っている感じがします。・・・と言っても、ユルユルで緊張感のない音では決してなくて、腕の立つミュージシャンと、ZEPのLIVEで展開されていたインプロパートを彷彿させるような、緊張感と広がりを感じさせる世界を作り出していると思います。僕はこのアルバムから、
“No Quarter”(Page & Plantのアルバムではなくて、曲の方)を思い起こすんですよね。凄い感覚的な話ですけど。