4週間の夏休みを終え先週金曜に再開したF1GP、バレンシア市街地サーキットで行われた第11戦ヨーロッパGPのウィナーは、ブラウンGPの
ルーベンス・バリチェロでした。フェラーリ在籍時、2004年中国GP以来となる5年ぶりの優勝(自身通算10勝目)は、彼をランキング2位に浮上させ、2009年のチャンピオン争いに復帰させるものとなりました。2位には前戦ハンガリーのウィナー、マクラーレンのルイス・ハミルトン、3位にはフェラーリのキミ・ライコネンが入り、タイトル獲得を狙うブラウンGPの直接的なライバル、レッドブルのドライバー、ウェバーとヴェッテルは2人共ノーポイントでレースを終えました。これはちょっと痛いですね。特にエンジントラブルでリタイアに終わったヴェッテルは。ヨーロッパGPで2基のエンジンを失った彼が今シーズンの残り6レースで使える新品のエンジンはあと1基(2基?)と噂されていますが、現実的に考えると、これはシーズン終盤に予選10グリッド降格のペナルティを受け入れなければならないことを意味します。ヴェッテル、ピ~ンチ!バレンシアのレースでは殆ど良いところのなかったレッドブル勢とバリチェロの今期初勝利で、チャンピオン争いは混沌としてきました。・・・でも、復調著しいマクラーレンとフェラーリがここ数レースで大量得点しているおかげで、(最近パッとしない)ポイントリーダーのバトンも直接的なライバルとの差をそれほど詰められずに済んでますよね。シーズン序盤の貯金が効いて、彼がこのまま逃げ切っちゃうかもしれませんねぇ・・・。やっぱり盛り上がりに欠けるシーズンだな(笑)。
・・・盛り上がりに欠けると言えば、マッサの代役の代役として10年ぶりにGP復帰を果たしたルカ・バドエルの走りはしょぼかったですねえ。こんなこと言っては、この10年間、ひたすらテストをしていた彼に気の毒だとも思いますが、予選から余りにも遅く、更にはレースでのミスも目立って、“やはりレースドライバーとテストドライバーの力の差は大きいものなんだな・・・”と思わざるを得ませんでした。何たってフェラーリドライバーですからねえ。栄光のフェラーリドライバーが予選最下位、レースでも周回遅れではカッコ悪すぎです。レース後の言い訳・・・既に1レース戦ったトロ・ロッソのアルグエルスアリや、GP2でバレンシアのコースを走った経験があるルノーのグロージャンの両ルーキーと自分を較べるのはフェアではないと訴えていたこともちょっと情けなかったですね。表彰台も狙えるクルマを与えられているのに、ひとつ前のグリッドのクルマ(トロ・ロッソ/アルグエルスアリ)より1.5秒遅かったら、言い訳も通用しないでしょう。ミハエル・シューマッハーのF1復帰(騒動)で散々盛り上がった後のこれでしたから、ホント盛り下がりました。まあ、バドエルも可哀相っちゃあ可哀相なんですけどね~。でも、何でフェラーリはもう1人のリザーブドライバー、マルク・ジェネを走らせなかったんでしょう?これ謎です。彼なら先日のル・マンでも優勝しているし、レース勘でも問題無かったと思うんですけどね。かつてラルフ・シューマッハーの代役でウィリアムズのクルマに乗った時もきっちり走ってましたよね。顔だってイグアナに似てるし。イタリアンチームの考えることは良く分からん・・・。
“知っているコースだから自信を持っているし、楽しみだ”と豪語するルカ・バドエルの汚名挽回なるか?第11戦ベルギーGPは今週金曜28日開幕です。スパのサーキットで赤いクルマが遅かったら嫌だなぁ・・・。